7話
「……そういえばなんだけど」
小さくなっているファイアがリーフとグリーンに言った。
「イエローって…誰?」
ファイアがそう聞いたが二人は左右に首を振る。
「アランの友達とか何とか言って、最初に僕を助けに来てくれたけども…」
ファイア達は今、ポケモンセンターの椅子に座って話していた。外から帰って来たアランとイエローは、びしょぬれになっていた。ジョーイさんは慌てて二人にタオルを渡してくれた。
「何の話をしてたんだ」
グリーンがアランに言う。
「……っ」
「何か言った…?」
グリーンがそうつぶやくと、アランはつぶやいた。
「別に……」
「っ……!!」
イエローが私の腕を突然掴み、こわばった顔をして、ポケモンセンターの奥へ進んでいく。暗い部屋に連れていかれた、アランは何も言わない。ファイア達はぽかんとしていた。
「ねぇあれ…アランとイエローに似てない?」
ふと、リーフが指を指して、ジョーイさんにポケモンを二匹回復している姿を見て、ファイアとグリーンに言った。
「じゃあ、さっき俺達と話してたヤツは誰なんだよ」
「分かんない…でも、私聞いてくる」
グリーンが言った言葉を聞いて、リーフは二人のそばへ走って行った。
「あっ!まてっ!」
すぐさまファイアは止める。何か、嫌な予感がして吐き気がしそうな気がした。
〜2〜
「………え?」
「だから、過去の私と貴方がこの世界に居るのよ。もう少しでバレるところだったわ…」
イエローがそういうと、アランが怒った顔をして言った。
「何してるのよ!?貴方はリーフ達に疑われてるのよ?それに、私とあなたが居るって言う事は、彼女たちは私たちの事を過去の、私たちに聞くと言う事は保証ないでしょ!?」
「…………」
イエローは黙ったまま何も答えない。
「もう!イエロー、貴方も来なさい!」
アランはイエローの腕を掴み、走る。
〜3〜
「ねぇねぇ、貴方たちって、アランさんとイエローさん?」
「え…?そうだけど…それがどうかしたのかな?」
リーフがアランに聞くと、アランはなぜか笑っていた。
「リィィィィフゥウウウッッッ!!!」
聞き覚えのある声が後ろから聞こえた。アランはイエローの手をパッと放して、リーフのもとへ走り、バッと身を隠すように守った。
「どういう…こと?アランと、イエローが二人も居る……」
ファイアがそうつぶやいた。
さぁ、演技スタートだ。ぞんぶんに、見せたまえ。