第四章 pocketmonster The past
2話
「なっ、なんだ!?」

槍の柱全体に地響きが鳴る。後ろを振り向くと、アランとイエローがもう一人の自分と一緒に居た。

「ずいぶんと楽しめたよ。よく抗ってくれた」

奴はそう言った。

「人の不幸を…よくもっ!」

レッドがヤツに言った。

「覚悟ができてる顔をしているなぁ、リーフよ」

「……今ここで、決めるよ」

リーフはヤツに言った。

何もかも全部、全部終わらせる。

「リザードン!」

「…カメックス!」

「っ…フシギバナ!」

三人はオーキド博士にもらった最初のポケモンで決着をつける。レッドは手を出さない。ヤツはモンスターボールからディアルガを出した。

「ディアルガ!時の咆哮!」

ディアルガ専用技をヤツは使った。だが、リーフはディアルガだけを見つめる。そして叫んだ。

「リザードン!ブラストバーン!!」

「なに!?なぜ、時の咆哮が聞かない!?セレビィは死んだはずじゃなかったのかっ!?」

奴は同様していた。

「フシギバナ!ハードプラント!」

「カメックス!ハイドロカノンだ!」

ファイアとグリーンがポケモンに指示をした。リーフは父親に言った。

「確かに、セレビィは私が殺した。だけど貴方が思うように、私は甘くないのよ。父親ならちゃんと私を見て」

「リーフ…お前っ!」

グリーンが彼女の名前を呼ぶ。だけどリーフは父親に近づいて話している。

「旅をして、さんざん傷ついた。だけど、貴方が思うような、『リーフ(わたし)』はここにはいないよ。一緒に居たいのなら、言ってよ。もっと別の方法であってほしかったけど、ね」

「………苦しくても、私の事を気にかけていたのだな」

その言葉を聞いて、リーフは小さく言った。ディアルガは倒れ、カメックスとフシギバナとファイア達はリーフを見ていた。

「だって、お父さんだから」

リーフの言葉で、槍の柱全体が光り輝いた。五人は目を瞑った。

アラン ( 2016/07/11(月) 22:59 )