ポケットモンスター〜ウィディード〜 - 番外編 黒と白 〜始まりの音〜
8話 黒と白 〜声〜
リーフは実の父親と向かい合いポケモンに指示をだす。残りのポケモンも一匹。リザードンのみ。お父さんのポケモンも残り一匹だった。夕方になり、夕焼けが海を輝かせる。オレンジ色に海は染まる。リーフはリザードンに指示をだす。父親が最後に使っているポケモンはフシギバナ。一気に勝負を仕掛ける。

「リザードン!ブラストバーン!」

「フシギバナ!ソーラービームだ」

地面を突き上げるかのような炎と、太陽のエネルギーをチャージして放つソーラービーム。爆発が起きる。

「リザードン!火炎放射!」

煙で見えない中でも、リザードンは指示を出した。フシギバナはまだ、倒れてない。だから、指示を出した。父の口は動いていない。煙が晴れると、フシギバナは倒れていた。フシギバナをボールに戻す父親。リーフもリザードンをボールに戻す。父親に近づくリーフ。リーフの腕の中で倒れる父親。リーフもふっと力が抜けてそのまま一緒に倒れた。

「ゼルネアス」

イエローがそう言うと。ゼルネアスは力を解放し、イベルタルが島を石化にした状態をもとに戻す。そよ風に吹かれ、リーフは泣き叫んだ。

「お父さん…お父さん!……お帰り…なさい!」

リーフはぎゅっとお父さんを抱き締めた。島の人は元に戻り、その光景を黙って見つめていた。石にされても意識はあったから。ずっと見守っていたから。島の人達を守るために、彼女の意思を覚悟を見届けた。その後、マサラタウンへ戻った五人は1日を過ごしていた。リーフは父の看病を。イエローは手紙を残してナナシマの四の島へ。アランはマイトを撫でながら小屋を眺めていた。ファイアとグリーンはマサラタウンの外を眺めていた。

アラン ( 2016/07/14(木) 07:59 )