2話
吹雪が頂上で荒れる中、リーフは目の前に居る、ファイアに声をかけた。
「ずっと、ここに居たの?」
ファイアは振り向いて、リーフの顔を見て言った。
「あぁ、ずっと居たさ。ずっと待ってたよ。リーフが来るのをね」
開いていたリーフの口は閉じられ、フッと笑った。
「ねぇ、バトルしようよリーフ」
こんな猛吹雪の中、ファイアはモンスターボールをポケットから出して握りしめている。……戦って私が勝たないと、降りてこない…か。いいわ。手加減なしで相手してあげる。
「リザードン!」
「ピカチュウ!」
リーフはリザードンを出し、ファイアはピカチュウを出した。
「ピカチュウ、ボルテッカ―!」
ピカチュウの首にぶら下がっているのは電気玉。とくこうが上がるアイテム。いつの間にファイアはそんなアイテム持っていたのか…知らないけども、ピカチュウが走ってくる。私はリザードンに指示をした。
「リザードン!フレアドライブ!」
フレアドライブとボルテッカ―が同時にぶつかる。煙が舞う中、リーフはファイアに言った。
「ずっとここで、特訓してたわけ?」
ファイアはすぐに答えた。
「あぁ、そうさ。ずっとここで鍛えていた。」
「ふふっ、そうなんだ。けど私も負けらんないのよ何度も何度も!リザードン!」
リーフが笑うと、リザードンの名前を言った。すると、リザードンは煙の中から宙へ飛んだ。
「強くなったねぇリーフ」
完全に煙が晴れてピカチュウを見て見ると、立っていた。なるほど、ここに居るポケモン達は強いから撃たれず良くなってるのね。さすがファイア。そんなことまで計算に入れてるんだ。ふっと笑うとリーフは叫ぶ。
「リザードン!気合い玉!」
リザードンは力を溜め、ピカチュウに放つ。ピカチュウは目を瞑り、そのまま当たった。
「フレアドライブの攻撃がかなりきつかったみたいだね。お疲れ様、ピカチュウ」
帽子をぐっと持ちながらファイアはそう言い、ピカチュウをモンスターボールに居れた。ファイアはすたすたと歩いてくる。
「帰ろっか。今の一撃で強さは分かったから」
ニコニコとファイアはいい、私のリザードンにこういった。
「下山しようよ、ここ、寒いからさ」
リザードンは私を見ていた。どうするか決めてほしいという事だろう。私はうんと答え、リザードンに私がのり、私の後ろにファイアが乗って、リザードンに乗りながら私はファイアにポケギアを渡した。すると、リーフのポケギアがチカチカとなっているため、グリーンの連絡だと知り、電話を取った。
「……フ!急い…で……フ……遺…跡に来てくれ!!」
「雑音がひどいけど、どうしたの!?グリーン!」
リーフは訪ねたが雑音の音しか聞こえず、連絡が途絶えてしまった。ポケギアの電源を切ると、ファイアが自分のポケギアに入っているマップを見ながら、リーフに言った。
「…アルフの遺跡に行って、リーフ」
「えっ…えぇ、リザードン、アルフの遺跡を目指して!」
シロガネ山からアルフの遺跡へ向かうため、リーフはリザードンにそう指示を出した。
〜2〜
マサキに案内され、キョキョシティから南の方向へ歩き、西方面へ歩いて、アルフの遺跡にたどり着いていた二人はある声を聴いていた。
「ふっ…ふふふっふふ!」
聞き覚えのある声が笑っている声が、聞こえる。ヤツだ。奴が遺跡のどこかに居る。
「姿を現せ!」
「久しいな、グリーン、そして、ファイアとリーフよ」
上を見上げると、ヤツがポケモンの背中に乗っていた。後ろを振り向くと、リザードンに乗っているリーフとファイアが居た。
「リーフ、ファイア!」
四人の会話を聞いていたアランはマサラタウンでぽつりとつぶやいた。
「………タイムリミットが近い…どうすることもできやしない…あいつがあのポケモンを手に入れてしまった時点で…終わりだったんだ…。なんで、なんで!あの時に、あの時に始末しておかなかったんだ!くそっ」
ナナシマの時にアイツを捕まえて居れば、こんなことにはならなかったはずだったのに!だけどまだ、何かを掴めるはず。まだ、何かあるはずだと、私は思い、会話を聞いた。
「うわぁあああああ!」
叫び声が聞こえた。状況がつかめない。アイツがあんなポケモンを持ってるなんて聞いて無かったはずだというのに…。発信機をパソコンで調べた。
「何っ!?」
不明だと?どういうことだ…。何度調べてもリーフ達は不明と出る。このパソコンが壊れてしまったのか、もしくは発信機が壊れてしまったのかこのどちらか。いや、違う…何かが違う。パソコンの前で目を細め、歯をぎりっとさせながら、こうつぶやいた。
「絶対に何かを掴んで見せる!」