8話
「はぁ…はぁ…二人は倒した…あとは三人や!」
「行けぇ!フライゴン!」
ロケット団員はフライゴンを出した。
「……ドラゴンタイプ…相性は悪くないがちとキツイて…」
フライゴンを出され、一瞬ひるんだ。
「…エーフィいくでぇ」
ブースターをモンスターボールに戻しながらエーフィに言った。ブースターのヒットポイントは尽きている。エーフィだけで残り三人を倒さなきゃいけない。何とかしないと負ける。負けちゃいけないんだ。このバトル、絶対に勝つんや!残りのロケット団員はニューラとドンカラス。二匹を見た瞬間、タイプ相性は最悪だ。下手をすれば負ける。だけど、行くしかない。マサキはエーフィに指示を出した。
「エーフィ!先手必勝や!ニューラに恩返し!!」
マサキと過ごした時間は少しだけだが仲間を思う気持ちがシンクロして、威力が倍になった。エーフィはニューラに突っ込んでいく。ニューラはその一撃を食らい、そのまま倒れてしまった。「なにっ!?」と、ロケット団員は驚く。
「残りの二匹もてぇー抜いたらあかん!エーフィ!朝の陽ざし!」
エーフィの体力を回復したとたん、ロケット団員のポケモンが動き出した。
「フライゴン!」
「ドンカラス!」
同時に名前を呼んで、技を言った。
「流星群!」
「悪の波動っ!!」
これじゃあ間に合わない…!もう終わりなんか!?
「ガァアア!!」
蒼の火炎のようなものが目の前を遮る。青い火炎はマサキの瞳に映った。爆発音と爆風が吹き荒れる。
「うぁ!」
マサキは腕を顔に知被けて身を守る。ロケット団員の部下も声を上げていた。爆風が収まると目を開けた。
「リ、リザードン!?」
マサキが言うと目の前に居たのはメガ進化したリザードンだった。エーフィが守るを解いて、マサキとリザードンにテレパシーを送っていた。
「助けてくれて、ありがとう!!リザードン!行くわよ!」
エーフィの声が聞こえた。マサキはエーフィを見つめた後、リザードンをもう一度見つめて頷いた。
「リザードン!火炎放射!エーフィ!恩返しや!」
「これで終わりよ!覚悟しなさい!!」
そう言って、リザードンは青い火炎を出し、フライゴンを攻撃し、エーフィは、なつきが高い、恩返しをドンカラスに放った。
「つ、つよい……これだけ強いポケモンを使っても…ま、負けたのか俺達は!く、クソっ!覚えてやがれ!」
ロケット団の幹部は捨て台詞をはいてその場から居なくなった。マサキは息を荒くしてリザードンをみた。
「た、助けてきてくれて助かったわい。ありがとな、リザードン」
戦闘が終わると、リザードンの姿は元通りになり、ニコニコしていた。エーフィにオボンのみを与え、ブースターには元気の欠片を渡して、体力を回復させた後、レッド達の後を追った。
〜2〜
「クッ…さすが伝説のポケモンだな!だが、こっちも負けてらんねぇ…フシギバナ!ソーラービーム!レオ!大文字!カメックス!ハイドロポンプ!」
レッドと三匹のポケモンは傷つきながらも、ミュウツーと戦っていた。何ツーパワーだ。さすが、フジ老人が作りだしたポケモンだけの事はあるが…なんでヤツが持ってたんだ?ハナダの洞窟で捕まえたっていうのか?まぁ、そんなことはどうでもいい。ミュウツーは操られているだけだ…もとに戻せはこっちの勝ちだ!三つの技が
三位一体で放たれると、ミュウツーは三つの技を守るで防御した。
「へへっ…やるなぁ…?」
何かを感じ取って言葉が詰まる。何か、力を感じる。
「メガ進化…か」
そう口にすると、ミュウツーの姿がメガミュウツーxに変わった。前に聞いたことがある。絆か何かに反応して、一定のポケモンが姿を変えると言う事を。ミュウツーもその一定のポケモンに入っていると言う事。
「……倒しがいがあるじゃん…!レオ、行くぞ」
リザードンの名前を言うと、レオは頷いた。レオが吠えると、レオの体が光出した。姿を変え、メガ進化すると日本晴れか何かが発動した。日照りか…ここで決着をつかなければこちらの負けだ。行くぞミュウツー!
「レオ!!オーバーヒート!」
日照り効果もあり、威力が上がる炎技。ミュウツーは守るをさっきの技で使い果たし、波動弾を撃って来た。これで終わりだ、ミュウツー!
「はぁ…はぁ……勝負あり…だな」
戦い疲れて、床に膝をどさりとさせて息を荒くした。ガクンとさせてぼうしを落としてしまい、顔を上げる。
「はぁ…はぁ」
帽子を拾い上げ、かぶる。リザードンは戦いが終わり、メガ進化が解除され元の姿に戻った。
「おーい!レッドー!!」
聞き覚えのある声が後ろから聞こえた。ゆっくりと立ち上がり、名前を言った。
「マサキ…大丈夫…か」
マサキが近づいてくると、レッドはそう言った。
「あ、あぁ…ワイは大丈夫や」
「そう……か…」
「お、おい!だ、大丈夫かレッド!?」
レッドはマサキの方へ倒れ込み、マサキが驚きながらも支えて言った。
「はぁ…はぁ…大丈夫じゃない…。もともと、俺とアランは傷ついてるんだ…そろそろ俺も、アランも限界……だろうな」
マサキが支えながら、レオ、カメックス、フシギバナをボールに戻した後、レッドは歩きながらそう言った。