2話
「う…あっ!!」
リーフが突然、倒れて苦しい声を出した。その場で三人がリーフを見る。
「チッ……レオ!無き姿を焼き尽くせ!」
そうレッドが言うと、レオは火炎放射を撃つ。が、当たった感覚は感じない。ファイアとグリーンはリーフのそばへ駆け寄る。
「おいリーフ!リーフ!!」
ファイアが声をかけるも返事が返ってこない。首がきつく締められた跡がある。リーフは苦しそうな顔をしている。何度声をかけても、返事が返ってくる気配を感じない。
「マサキ、リーフを襲ったのはなんだ」
「そ、そんなん言われても…ワイは困るで…とりあえず、リーフをポケモンセンターへ連れて行った方がええと思うで、ワイは…」
「マサキの言う通りだよ、レッドさん」
そう言ったのは、ファイアだった。そして、グリーンは自分のゴルダックとファイアとリーフのポケモンをモンスターボールに戻した後、グリーンがリーフを抱いてポケモンセンターへ行く。ファイアとマサキもグリーンの後を追う。が、マサキはレッドがレオと一緒にその場から動かない事に、振り向いて声をかけた。
「どうしたんや、レッド?」
「……リーフを襲ったのは、おそらくポケモンだ」
突然そのことを言うとマサキは驚いた顔をした。
「どういう事やねんそれは」
「考えて見ろ、人間が透明になったらおかしいと思わないか?そんな夢物語みたいな話しは信じられないがな。そう考えれば、ポケモンという事になる。まぁ、透明になれるポケモンなんざ、まだ発見されていないポケモンとしか、考えられないと、俺は思うけどな…」
「………」
俯いて何もマサキは答えなかった。いや、答えられなかった。なぜ、そのようなポケモンが、リーフを襲ったのか分からない。だから、何も言えなかった。俯いたあと、ふとそこに落ちていたのはリーフがバッグに入れていた父の日記だった。ちょうどその日記には日付と何かが書かれていた。マサキはそれを拾い上げ、読んだ。
1月10日
やっと、誕生した!DNAポケモン、その名はデオキシス!リーフを襲い、私のもとへ連れてくる用になる!また、リーフを使える!最高だ!
「っ………」
マサキはその書かれた日記を読むと何も言えなかった。マサキはその日記を持って、一言口にした。
「ワイは先にポケセンへ戻ってる…」
「あぁ…俺も少ししたら戻る」
そういうと、レッドはレオをモンスターボールに戻して、そうマサキに言った。