3話
「奴は…何処に居るのよ…」
リーフは顔を上げた。少しずつおびえていた顔から、奴の求めることを探し求めるような顔になっていった。
「さぁ、何処でしょうね?」
「………そう。なら、見つけるまでよ!リザードン!大文字!」
さっきとは打って変わってランスにリーフは言った。
「先ほどとは目つきが変わりましたね…。さすがに分が悪いですね…」
そう言ってランスは煙幕を張り、どこかへ逃げていった。ロケット団をつぶすことは必要だけども、それはヒビキ君たちが倒すかもしれない。シルバーはうつむいたまま。グリーンは私に言った。
「探すんだろ」
「えぇ。ファイアと父は私が探す…だから待っててほしいの、ジョウト地方で」
グリーンは何かを言おうとしたが口をふさいだ。フッと笑ってから、リーフとグリーンはヤドンの井戸から外へ出て行った。そして、グリーンはリーフにカメックスが入ったボールを差し出した。
「これを、ファイアに渡してやってくれ」
リーフは受け取ると、マサキがやって来てこう口にした。
「調べたんやけど…ファイアはシロガネ山っていうところに居るで」
「シロガネ山…」
リーフがつぶやくとリザードンを出した。そして空を飛んで、シロガネ山という場所へ向かった。グリーンは空を飛んでシロガネ山へ行く姿を見てぽつりとつぶやいた。
「半年前とは…逆だな…」
「あぁ、そやグリーン」
ヒビキとコトネはヤドンの井戸へ行き、シルバーに会いに行った。マサキはいつもとは違う声でグリーンに言った。
「アイツは今、アルフの遺跡に居る」
「どういう、事だ?」
グリーンはマサキの言葉に疑問を感じた。何かあれば、リーフに電話しよう。そして、グリーンとマサキはコトネとヒビキとシルバーに別れを告げて、来た道を戻ってマサキにアルフの遺跡へと向かった。一方リーフは、チャンピオンロードの左側にある、シロガネ山にリザードンと共に向かった。空を飛んだまま、地上には下りず、著上は吹雪が待っていた。その場所へリーフは向かうよう、リザードンに指示をしたのであった。