ポケットモンスター〜暗闇に灯る光〜 - 第一章 ジョウト地方へ
4話
「………何やってるの?」

「き、貴様は…!アラン!」

ロケット団の下っ端が私に指を指して言った。

「それがどうかした?」

そう言いながら一歩一歩、ロケット団の下っ端に近寄っていく。下っ端は一歩一歩後ろへ後ずさりしている。私の隣に居るのは、相棒のリザードン。名前はマイト。私が最初にオーキド博士から貰ったポケモンであり、マサラタウン出身。下っ端は足を震わせ、ヤドンの井戸に悲鳴をあげて落ちて行った。

「うわぁあああああああ!!!」

「なーんにもしてないのに」

そう呟きながら、私はヤドンの井戸を離れた。

「ぐぁっ!!うっ、腕が…」

洞窟内に悲鳴が響き渡る。他の下っ端達が出口にやって来た。

「おいどうした!!」

「あっちゃー腕の骨が折れてるぞ」

「あ、アイツが…現れたんだ!あの、チャンピオンが!」

落ちたロケット団の下っ端が言うと、駆け寄ってきた二人の顔が凍りついた。

「それって…ホントか?」

「ほ、ホントだって!!」

「ラ…ランス様に報告しよう」

そう言って下っ端は腕の骨を折った下っ端を連れて、ヤドンの井戸の奥へ進んでいった。



〜2〜

「……」

リーフはリザードンに乗ったまま、黙り混んでいた。リザードンを連れている、少女を見つけリザードンに指示をした。彼は頷き、地面へゆっくり下がる。

「まって!」

地面へ降りて、リーフは叫んだ。私は足を止めて、後ろへ振り向いた。

「…どうしたの?」

「……っ。私と戦って」

私が言うと彼女は地面を見つめ出した。そして、顔をあげてそう言った。

「いいわよ。使用ポケモンは、一匹。つまり、リザードンの対決同士。それでいいわね?」

そう私は言うと彼女は頷いた。



アラン ( 2016/06/08(水) 03:32 )