4話
「………何やってるの?」
「き、貴様は…!アラン!」
ロケット団の下っ端が私に指を指して言った。
「それがどうかした?」
そう言いながら一歩一歩、ロケット団の下っ端に近寄っていく。下っ端は一歩一歩後ろへ後ずさりしている。私の隣に居るのは、相棒のリザードン。名前はマイト。私が最初にオーキド博士から貰ったポケモンであり、マサラタウン出身。下っ端は足を震わせ、ヤドンの井戸に悲鳴をあげて落ちて行った。
「うわぁあああああああ!!!」
「なーんにもしてないのに」
そう呟きながら、私はヤドンの井戸を離れた。
「ぐぁっ!!うっ、腕が…」
洞窟内に悲鳴が響き渡る。他の下っ端達が出口にやって来た。
「おいどうした!!」
「あっちゃー腕の骨が折れてるぞ」
「あ、アイツが…現れたんだ!あの、チャンピオンが!」
落ちたロケット団の下っ端が言うと、駆け寄ってきた二人の顔が凍りついた。
「それって…ホントか?」
「ほ、ホントだって!!」
「ラ…ランス様に報告しよう」
そう言って下っ端は腕の骨を折った下っ端を連れて、ヤドンの井戸の奥へ進んでいった。
〜2〜
「……」
リーフはリザードンに乗ったまま、黙り混んでいた。リザードンを連れている、少女を見つけリザードンに指示をした。彼は頷き、地面へゆっくり下がる。
「まって!」
地面へ降りて、リーフは叫んだ。私は足を止めて、後ろへ振り向いた。
「…どうしたの?」
「……っ。私と戦って」
私が言うと彼女は地面を見つめ出した。そして、顔をあげてそう言った。
「いいわよ。使用ポケモンは、一匹。つまり、リザードンの対決同士。それでいいわね?」
そう私は言うと彼女は頷いた。