4話
ファイアとグリーンはマサラタウンの研究所にいた。オーキド博士に呼ばれた。二人とも包帯を巻いている。ファイアは俯いたままだ。グリーンはオーキド博士を静かに見つめている。
「…………」
ファイアは、黙ったまま研究所を出ていった。グリーンや博士は止めない。グリーンは止める気にもなれなかった。フシギバナは手元にはいない。それに、リーフを求めたって帰ってこないと言う事を、ポケモンタワーで聞いてしまったから。
「リーン…グリーン!」
オーキド博士に言われハッと顔を上げた。
「博士…」
「レッドから連絡じゃ。「ファイアと一緒に、シオンタンへ来てくれ」とメールが来とったわい。今から来てほしいそうじゃ」
「………けど、俺…」
顔をそらして小さな声でグリーンは言った。博士は何も言わなくなった。ただただ、グリーンを見つめるだけ。
「とりあえず……俺、レッドさんに会ってくるよ」
そういって博士に言って、俺は研究所から出た。ファイアは自分の家に帰ったかと思い、ファイアの家へ行った。
「あの、ファイアは帰って来てますか?」
「あら、グリーンじゃない。ファイアは帰って来てないけど…どうかしたの?」
「帰って来てない…?」
「えぇ…来てないわ」
ファイアの母親から帰って来て入ないと聞いて、黙り込んでしまった。
「……わかりました。ありがとうございます」
お辞儀をした後、俺はファイアの家を出た。ピジョットをボールから出して、シオンタウンへ向かった。
今、君は何処にいるんだ?