ポケットモンスターFR・LG〜三人の旅〜














小説トップ
第四章 君に言葉を伝えたくて
1話
「………お帰り、リーフ。帰ってくると思っていたよ」

聞き覚えのある声。顔を上げると、右胸にはRの文字が。

「さぁ、このポケモンを君に…あの二人の元には帰らないんだろ?」

大きく上下にうなずく。そして、ポケモンが入ったモンスターボールを受け取る。サカキの後ろには、おじいさんが汗を流して私を見つめている。

「サカキ様」

「どうしたんだね、リーフ」

「ここは、私が」

私は言った。

「いいだろう。なら、私は先に帰ってる事にするよ」

そういって、彼は歩き出した。サカキが階段を下りた後、私はもらったモンスターボールを握りしめる。

「これでいいの……何も、悪いことなんてあの二人はしてないんだから…」

小さく彼女はつぶやいた。おじいさんは、気づいた。気づいてしまった。彼女が、時渡ポケモン、セレビィを殺したと言う事を。その罪を言っているんだと。だから、償いは、ロケット団に入って従う事だと言う事を知ってしまった。おじいさんは、ポケモンのお墓の前でゆっくりと彼女の背中を見て、口を開いた。

「お嬢ちゃん……」

「………」

「まだ若いのに…どうしてなんじゃ」

「おい!じいさん、こいつに話し聞いたって無駄だぜ」

リーフの隣にいた、ロケット団員の下っ端が庇うように言った。

「君たちはなぜ…」

おじいさんはそういうと、何も言えなくなった。





〜2〜

「はぁはぁ…さすがに走りっぱなしはきついぞ…」

息を切らしながら、グリーンはファイアに言う。

「行こう」

そのまま、ファイアはポケモンタワーへの方へ歩く。

「お、おい!疲れてねぇのかよ!ったく…」

そういいながらも、グリーンはファイアのあとに続いた。

アラン ( 2016/04/01(金) 15:28 )