特別篇!三人と三匹の推理 中編
「ポ、ポケモンが!し、死んでる!」
「ポケモンセンターだ!急げ!!」
周りのポケモンが叫んでいる。容疑者は、ヨーギラス。現場に居合わせたキュウコンは周りに居たポケモンに聞き込みを開始した。
「あの、すみません」
「な、なんだい?」
メスのピジョットが焦りながら答えた。
「被害者のヨーギラスさんって、何かしてましたでしょうか?」
「は、はぁ?知らないわよそんなの。あ、でもヨーギラスの倒れてる横に懐中時計が落ちてたわ」
「懐中時計?」
「えぇ、とても綺麗な懐中時計だったわ。あのヨーギラスのじゃないかしら?」
「……ありがとうございました、ピジョットさん!」
そう言って、私はピジョットの元を離れた。
「すいません、少しいいですか?」
もう一匹現場に居たピカチュウに聞いた。
「何だ?キュウコン」
「亡くなったヨーギラスさんの事、何か知らないでしょうか?」
「あぁ、あのヨーギラスか」
ピカチュウは知ってるようだ。キュウコンは続けて聞いた。
「何か、知ってるようだったら、教えてくれないでしょうか?」
「あのヨーギラス何だけどよ、スランプから抜けたみたいなんだ。と言っても、三年前から四年前だけどよ」
「スランプ…」
キュウコンがその言葉をつぶやいた。顔を上げて、ピカチュウに言った。
「ありがとうございます、ピカチュウさん」
そう言って、ピカチュウの元を離れた。キュウコンは一番道路に足を踏み入れた。キュウコンの後ろ姿を見ていたピカチュウはトキワシティの自分の家へもどっていた。ピジョットも。
「………vta84…」
容疑者が手に握っていた紙に書かれていた言葉を口に出したキュウコン。私は僅かな証言をもとに、リーフの家へもどった。
〜2〜
「………まさかっ!」
キュウコンはリーフの家を飛び出した。続いて、バクフーン、ピジョットそしてリーフはファイアの家へ走り出す。
「なるほどね…行こう、グリーン」
「あ、あぁ」
リーフが走り出した後、ファイアは顔色を変えてグリーンを連れて自分の家へ行く。
「あの、すいません!」
ファイアの家のドアを開けて、キュウコンは母親に誤った後ファイアの部屋へはいって行った。
「……やっぱりって…あれ、リーフは?」
キュウコンは二ヤリとした後、キョロキョロと周りを確認するが、リーフの姿が見当たらない。
「全く…リーフは」
そう言って、キュウコンはファイアの家にとどまった。少しした後、バクフーンたちがやって来た。家にあった紙を手に取り、ペンを使いファイア達に今回の事件の事を紙に書き始めた三匹だった。
「おい…ってリーフは何処行った?」
グリーンが言ったが、キュウコンが紙に書いているのは今回の事件の事。スケッチブックに書かれた言葉は、
「ダイイングメッセージ」
だった。そう、容疑者のダイイングメッセージは『vta84』一見考えると意味不明な言葉。ファイアは自分の家にあるものを確認し始めたのだった。