ポケットモンスターFR・LG〜三人の旅〜 - 第六章 ファイア失踪事件
3話
皆、変わってしまった。私が居なくなってしまったから。私が連れ去られなければ、変わらなかった…きっと、あの頃にはもう、戻れない。戻りたくても、戻れない。彼らなら、戻れるかもしれない…けど、私は戻れない。伸ばした手を振り払うように、戻らない。両親が死んだことだって知ってる。突然告げられた。そう、サカキに。その元凶はサカキにある。アイツを消さない限りは悲劇は続くと、考えた。胸が締め付けられる。一度罪を起こすも二度起こすも同じだ。だから、覚悟を決めた。ロケット団を消すのは私一人で十分だと、彼ら二人は無関係だから、私がやるべきなんだと思い、リザードンに指示をした。

「サカキの居場所を探してっ!」

「え…でも、もう関係無いんじゃ…」

リザードンが言った。

「私が消さない限り、アイツらは、組織はずっと存在し続ける!!」

「私の事かな…?」

「!!」

聞き覚えのある声が、後ろから聞こえた。ゆっくり後ろを振り向くと、ロケット団のボス、サカキがいた。

「勝手に抜けるなんて、良くないね…もう一度戻ってきたら許して上げよう」

「っ……絶対に帰らないわよ」

「組織を消すと……言ったね、どうするつもりだい?」

リーフはサカキをにらんで言った。

「組織全体を消す…この世に無くすだけよ」

「ほぉ、私たち組織を消すと言うのか、消せるものなら、消して見せたまえ!!」

そういってサカキは地面へ降りて、ポケモンをだした。

『君も、降りてきたまえ』

聞こえない。だけど、口を動かしているから、何を言っているのかは分かった。降りてこい、そう言っている。私とポケモンバトルをしろっていうの?勝てないかもしれない。けど、戦う価値はある。私は、リザードンに指示をして、地面へ下してもらった。

■筆者メッセージ
リーフ「悪は必ず存在する者」

作者「正義は必ず存在する者」

リーフ&作者「どちらも、存在する正義と悪。」
アラン ( 2016/05/02(月) 22:46 )