ポケットモンスターFR・LG〜三人の旅〜














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第六章 ファイア失踪事件
8話
さて、爆弾事件だけど…意図的に誰かが設置したとしても、いつ仕掛けられたかわからないし…とりあえず、聞き込みをした方がよさそうね…。

キュウコンはポケモンセンターをでて、考えてから街にいるポケモンに聞き込みを開始した。


「え?クチバシティのジムに怪しい人物を見かけなかったかって?」

おばあちゃんのポケモンのオニスズメが言った。

「えぇ。少しでもいいの、何か気づいたことでもいいから、お願い」

「うーん……」

オニスズメは思い出そうとした。

「………思い出した!小さいポケモンがジムに入って行ったわ。何か小さい機械を持って。でも、その小さいポケモンは良く見えなかったわ。ごめんなさいね」

「謝らなくていいわ、とてもいい情報よ!ありがとう!オニスズメさん!」

そう言って私はおばあさんとオニスズメにお辞儀をして家をでた。おばあさんはニコニコ微笑んでいた。





〜2〜

「傷も何とか治ったし…セキチクとふたごじまの間にある場所へ行くぞ」

ブラッキーはピカチュウとニドクインを連れて、ポケモンセンターを後にした。会話もなく、ただただセキチクシティに向かう三匹。セキチクシティにたどり着き、二匹はニドクインの背中に乗って波乗りをした。

「よし、ついた。あの小屋だな」

ブラッキーはニドクインの背中を降りて、呟いた。外は夜で海が月明かりできらきら輝いていた。

グリーンは二人を看病していた。

(そういえば、この二人、川に落ちて海に流されてここに来たんだっけ…。風邪引いても可笑しくはないか…)

そう、思っていると、外から足音が聞こえた。ざっざっざっと、砂を踏む音が聞こえる。ドアを開けるとそこにいたのはブラッキーとピカチュウと、ニドクインがいた。ニドクインの手にはフシギバナとカメックスが入ったモンスターボールが握られていた。

「お前ら……来てくれたのか」

グリーンが驚いた顔をしながら言うと、ブラッキーがうなずいた。

「二人は寝込んでるぜ。熱だしてぶっ倒れちまって。ブラッキーはリーフの看病してあげてくれ」

そう言われ、ブラッキーは頷いてリーフのそばへ行った。

「……」

唇だけを動かしたブラッキー。大丈夫か?無理はしないでくれ、と。

「ブラッキー……逃げて、戻って来てくれたのね…おかえり…」

ボーッとしているなかで、リーフはブラッキーに言った。




〜3〜


「……証拠が見当たらない…」

キュウコンは火を消したジム内の近くに立って考えていた。警察は現場懸賞をしている。一般人は入れないように、規制していた。

小さいポケモンとすれば、コラッタとかかしら。火事場泥棒って分けでも無さそうだし…証拠が消えてしまったのなら、この事件は未解決ってことになる…警察の話を聞きたいけど、ポケモンの言葉が分かる人なんてリーフ以外居ないし…。指紋が出ればいいけど…かなり黒く墨になってるから、指紋が出るのは難しそうね……事件は未解決…か。モヤモヤしちゃう…証拠が無いから犯人は捕まえられないし…ポケモンの言葉は分からない…仕方ない、ブラッキー達が戻ってくるのを待ちましょう。

考え、キュウコンは、ため息をついた。

アラン ( 2016/05/04(水) 01:50 )