「神竜の問い・ライトの答え…本当の姿」
レシラムは、だいぶ緊張しているライトに、優しく問いかけた。
「貴女は…私が貴女を知っている…そう言いましたね?」
「……うん。」
「それなら、貴女は私のことを知っていますか?」
ライトは、曖昧にうなずいた。
「なんだか…知ってるようで知らない…すごく曖昧なんだ…。」
「…そうですか、……実は、私も貴女のことを知っているようで知らないのです。」
「やっぱり?」
レシラムは、ライトに少しだけ微笑むと、
「でも、知っているからこそこんな曖昧な感情があるのかもしれませんね。」
「うん。」
「貴女と話せてよかったです。よかったら、またいらしてくださいね。」
「うん!ありがとうレシラム!」
「さあ、外でランが待っていますよ。」
「じゃあ、さよなら!またね!」
外に向かって走って行ったライトの姿が見えなくなってから、レシラムは寂しそうな独り言を言った。
「……ライト…私は…貴女を知っているのに…貴女はきっと…私がクニに残してきた…あの娘の子に違いないわ……。」
彼女が握りしめているロケットペンタンドには…見知らぬ女性と、彼女自身が写っていた。
床に、ぽとりと雫が落ちた。
「待たせたな!ラン!」
「お帰り、なんだか妙に元気いいな。」
「え〜?そうかぁ?」
「……まあいい。次は、北の神竜のところだ。」
「は〜い…ってえっ?理由聞いてくれないのか?」
「時間がもったいないだろ。」 「え〜!?なにそれ!」ライトはランの対応に不機嫌になりながらも、ランの後についていった。
「少しだけ……女の子らしく……なったな………。」
「へっ!?今なんて?」
「いや………何でもない…。」