01
それから1年後。とうとうこの日がやってきたのだ。モフとモカにとって、1年間待ちこがれた日である。
という訳でここは教会。これから結婚式の一番の見せ場。
「新郎モフ。あなたは新婦モカに対する永遠の愛を誓いますか?」
牧師を務めるのはモフの仲間の中で一番落ち着きのあるグラン。案外様になっている。
タキシードに身を包んだモフは勿論こう答える。
「誓います。」
グランはひと呼吸おき、今度は純白のウェディングドレスに身を包んだモカに
「新婦モカ。あなたは新郎モフに対する永遠の愛を誓いますか?」
と聞く。勿論答えは
「誓います。」
モカのこの答えが返ってくると、一瞬グランはニヤリと笑い、モフとモカの顔を見回す。
「では、誓いのキスを…。」
2人は互いに向き合い、互いに微笑む。モフがウェディングドレスのベールを上げた見つめ合う。
「いよいよだね。」
「これから2人でずっと一緒だよ。」
声を掛け合い、そしていよいよ――――
チュッ!!
今モフは最高に幸せである。[あくタイプ]ってだけで迫害されていた過去とは全然違う。家族がいて、仲間がいて、そして目の前には生涯を共に過ごすパートナーがいる。
これから辛いことも苦しいこともあるだろう。でも、これまでの経験も、大切な人のされていた支えもあるからきっと皆で乗り越えられるだろう。
モフにとって、これからきっと素晴らしい世界が待ってるだろう――。
おしまい