chapter3 谷間の発電所の悲劇
06
ここはどこだ?こないだと違ってここはリッシ湖ではないな。目の前に広がる光景。……どっかで見たことある風景だ。いつだろう…。

「あれ?ナエトル?コリンク?」

ナエトルとコリンクが見当たらない。暫くその辺を探してみる。すると遠くから声が聞こえた。

――2人とも頑張って!こっちだよ!

テレパシーなのか、頭に響いてくる。とりあえず茂みに隠れて様子を見ることにした。

――あともう少しだよ!

まず俺の目の前を横切ったのはセレビィ。多分さっきのテレパシーはコイツの力だろう。

「後ろ!」
『OK![エナジーボール]!』

「…………嘘…だろ?」

その後ろを追いかける2つの影。思わず言葉を失った。
ヤミラミの[シャドーボール]に対応して[エナジーボール]を放ったジュプトル――俺だ。
しかしそれだけじゃない。俺に指示を出す1人の人間――まさしくコウキなのだ。そっくりさんなんかじゃない。声、口調、その他諸々の服以外の何から何までコウキなのだ。

「コウキが俺の相棒…?でも、アイツはヒカリの弟。こんなところにいるわけがない。でも…あーわかんねえ!」

とにかく後から追いかけることにした。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

――2人ともここだよ!
「ヤミラミ達はいないな?」

コウキの問にコクンと頷く俺。ジュプトルのままじゃ言葉は通じないとはいえ、見てて寂しいな。というより、自分を見ている自分がスゲー不思議だ。
2人がセレビィに連れられて来たのは、何かうねうねぐにょぐにょしてる良く分からない虹色の…何だ?

「これが…時空ホール…」
――ビビってる?
「ビビってないって言ったら嘘だけど、やらなきゃいけないって思ったらそんなこと言ってらんないからね!」

自信たっぷりのコウキ。しかし…何をするんだろう?

――2人とも、目的を達成したら本当に消えちゃうけど、いいんだね。
「ああ!」
『覚悟は決めた。』

消える?覚悟?一体どういう…

「見つけた!ヤミラミ!」

さっきのヤミラミ数体に加えて親玉格と思しきヨノワールが遂に追いついた!

――コウキさん、ミドリさん、こっちはボクに任せて2人は行って!
「え…セレビィはどうすんの?」
――君たちとはここでお別れ。ボクはこっち時渡りのサポートをする。さあ、ここを通れば200年前の世界だよ。早く!
「…ありがとう。ミドリ、行くぞ!」
『了解!』

セレビィがヤミラミ達に突っ込んでいく隙に、コウキとミドリは時空ホールの中へ飛び込む。
そこで俺の意識もまた引っ張られる感覚が……。

■筆者メッセージ
あけましておめでとうございます!
2014年最初の投稿です。
今年は自分が高3になり、更新がスゲー遅くなること間違いないですが、気長に待っていただけたらと思います!
ちゃ ( 2014/01/04(土) 00:33 )