02
翌朝、フタバタウンのヒカリとコウキの家を発ち、博士の研究所があるマサゴタウンを経由し、今、202番道路にいる。
「よし!いいぞナエトル!」
「ミドリ!今だよ!」
「OK!いけ!モンスターボール!」
今俺はヒカリに手伝ってもらいながらコリンクをゲット!
「さすがは元ポケモン!戦い方がわかってるね。」
「キモリの時にコリンクやビッパとは戦ったことがあるからな。そして、俺が思ってる以上にナエトルが動いてくれること。戦い方が変わんねーから指示出しやすいんだ。」
『へへっ!褒められた〜!』
本当に素直な奴だ。飛び跳ねて喜んでいる。それだけ嬉しかったんだろ。
「ほら、見て!あれが今日の目的地のコトブキシティだよ。」
本当だ。前方に何やら凄いものが見えてきた。
「それじゃ、誰が一番に着くか競走!おっ先〜!」
「あ、ねーちゃんずるい!」
「コラ置いていくな!案内しろ!」
『皆待ってよ〜!』
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それから約10分後。
「着いた!ここがコトブキシティだよ。」
「なんかスゲー…見たことねーモンがいっぱいだ…」
言葉を失うとはまさにこのこと。建物はやたらとデカいし、人はやたらと多いし、なんかスゲー。
「じゃあ、早速ポケモンセンター行こう。」
「《ぽけもんせんたー》?」
「ポケモンを回復してくれるところだよ。色々とバトルしてナエトルもコリンクも体力を消耗してるからね。基本的に街についたら必ずしなきゃね。」
ポケモンセンターを探し出すのに時間はかからなかった。特徴的な赤い屋根。どこの街のもこの屋根だって言うから忘れることはなさそうだ。
「こんにちは!ポケモンの回復をお願いします!」
「あら、ヒカリちゃんにコウキくんね!えっと、そこの君もかな?」
「あ、はい。俺のナエトルとコリンクもお願いします。」
「はい。じゃあちょっと待っててね。」
カウンターの女の人は俺たちのモンスターボールを奥へ持って行った。その間俺たちは待合室で待っていることに。
ヒカリとコウキから他にも色々な事を教えてもらっていた時だった。
「ねえねえ知ってる?ギンガ団がこの街に彷徨いているってさ。」
「え?マジかよ…余り関わりたくねーよ。」
他のトレーナーの会話が聞こえてきた。
「《ぎんがだん》?」
「いや、私も知らないな…。コウキ知って……」
「今日はまだ明るいからさ!先のソノオタウンまで行かない?」
なんか無理矢理話をねじ曲げたような気がした。多分コウキは《ぎんがだん》を知っている。
「え、ええ。私は賛成だけど…」
「俺わかんねーから着いて行くよ。」
「ヒカリちゃん!コウキくん!ミドリくん!」
その時カウンターからお姉さん――ジョーイさんの声がした。俺たちはモンスターボールを受け取ると、北に向かって歩き始めた。心なしかコウキの歩調が速い気がする。
コトブキシティと204番道路の境目に差しかかった。その時だった。
「探しましたよ、コウキさん。」
背後から不気味な声がした。