03
しばらくの間、3人はハイルの家に泊めさせてもらうことにした。
「ただいま。」
「「「お邪魔します。」」」
家に入っていきなり3人は驚いた。
「お帰り!」
「ハイルお帰り〜」
「お帰りなさい。」…
帰ってくるなり「お帰り」の嵐。
「ハイルって兄弟が多いの?」
「うーん。違うけどそんなもんかな?」
フライゴンの質問に意味深な答え方をするハイル。でも、どんどん奥に進んでいくとその答えがわかった。
そこにはフカマル、コロボーシ、ワシボン……ビッパじゃないポケモンがいっぱいいた。ざっと8体ぐらいだろう。
「…孤児院?」
「そう。ここはお父さんがメガニウムに家族を連れ去られた子供たちのために作ったんだ。」
「ここにいる子達は皆家族を連れ去られたの!?」
「酷い奴らだ…」
「だから、この子達のためにも絶対にお父さんを助けて!」
「よし、わかった。オレが絶対に助けてやる。でも…」
じーっと一人ひとりの顔を見回すクロ。最後まで見回してニコッと笑う。
「皆にも手伝ってもらおっかな?」
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テーブルを囲むクロたちと孤児院の子供たち。
「いいか、まずは…ワシボンとムックルの君たちとフライゴンで空から工場の様子を偵察してきてくれ。」
「OK!」
「了解ですっ!」
「任せて!」
「それから…」
クロは向く方向を変えて、
「それが済んだら、今度は地下からだ。モグリュー、サンドいけるか?」
「
「勿論!」」
「内部の偵察が終わったら救出大作戦だ。良い子のみんなは寝て待ってろって言いたいところだが、それじゃ今回の作戦の意味がない。皆で行くぞ。」
皆は力強く頷く。
「よし。先遣隊の出発は明日だ。この作戦、絶対に成功させるぞ!」
「「「「おおーーっ!」」」」
こうして、クロの【家族救出大作戦】の幕が開ける。果たして、運命はいかに。