02
「どうぞ、こちらです。」
「ありがとうございます。」
グランは警察署でドンに会えることになった。今はは面会室にいる。
「私達は外にいます。何かあったら声をかけてください。」
そう言って警察官ら部屋から出ていく。
「管理がずさんだな。」
アクリル板の向こう側から声がした。
「ドン…」
「グラ…グリン、迷惑かけてスマン。」
グリン。言われてちょっと戸惑ったが、ドンが[グラン]に足がつかないように、と気遣った偽名であることに気づくとさすがドンだと思った。
「ドン、テメェ…ふざけんじゃねぇよ。これから働いて金貯めて会社を一緒に起こそうって言ってるのに…。そんな前科者を雇ってくれるバイトなんかどこにもねぇよ。自覚してんのか!」
グランは完全にブチギレた…フリをした。仕切板のしたから手紙をそっと渡しながら。
《スマンな。外の警察官に聞かれたら困る。うまい具合に芝居を頼む。》
「本当にゴメンなさい。」
そう言いながらドンは手紙を読む。やりたい事がわかった様だ。
「迷惑かけて本当にゴメンなさい。」
《了解》
「新聞で見て本当にビビったわ。取り調べには全く応じていないってマジかよ。」
《今更だが、お前はそんなヘマを犯すような奴じゃない。一体何があったんだ?》
「ああ。何か自分のしでかしたヘマを認めたくなくて…」
《地上から電撃を喰らったんだ。たら、身体がまひしちまって…身体が痺れて墜落しちまったんだ。》
「バカ野郎!テメェ出所したくねぇのかよ!今からの取り調べには全部ちゃんとありのままで答えろ。」
《なるほど。すると、依頼された[リーフのいし]は…》
「わかった。」
《マッスグマの手元に戻った。本当、依頼人に申し訳ないな。》
「オイラは待ってるからな。絶対に出所して一緒に働こうぜ!」
《最も、どれだけ[あくタイプ]というハンデを負うかだがな。》
「グリン…こんなオレのことを見捨てないでくれてありがとう…」
《大丈夫だ。これ以上2人に迷惑をかけないから。》
ドンからの手紙を受け取ったとき、ドアが開く。
「これで面会時間は終了です。」
さっきの警察官だ。
「わかりました。じゃあな。絶対に出所すんだぞ!」
「ああ。じゃあな、グリン。」
別れの挨拶をして、グランは住処に戻った。