第十六話 特訓!スカイ&ホノオVSスター&ハート!!
「あいたたた………ダイアとスペード、強かったな〜……私たちの弱さが思い知らされたわね、ナージ………」
「そうだね………こんな実力じゃ先がどうなることやら……」
私たちは今、スカイとホノオに手当てをしてもらっている。隣ではダイアとスペードが謝っている。
「ごめんなさい…私たち、久しぶりに強い人とバトルできるものだからつい本気になっちゃって…大丈夫だった?」
ダイアたちは私たちと勝負して楽しかったみたい。良かったわ……
「いえいえ!!とんでもないわ!!私たちだって楽しかったわ!!次はスカイ達でしょ?頑張ってね!!………べ、別に応援しているわけじゃ……」
またやっちゃった……私は本当はスカイ達を応援したいのに……
「はいはい、分かってるわよ。本当は応援してるんでしょ?ありがと。それじゃあ、スター、ハート親方!早くやりましょ!!」
でもスカイは分かっていたのね……私もいつか素直になれるといいな………
一人称 スカイ
私とホノオとスターとハート親方……みんなちゃんと揃ったわね………私は今コーフィたちの手当てを終え、今からバトルをする所。
「それじゃあ、今回も3、2、1スタートで始めるわね。いい?」
「オッケー!!いつでもいいよ!!」
スペードの問いかけに私は元気に答えた。
「いくわよ………3、2、1スタート!!」
スペードの合図によってバトルは始まった。
「まずは私からよ!!”高速移動”!!」
私はバトルが始まったと同時に”高速移動”を繰り出した。この技はその名の通り、自信と味方の素早さを1段階上げる技。そしてホノオがスターに向かって技を繰り出した。
「行くぞ…”煙幕”!!」
成る程。まずは”煙幕”でスターの視界を悪くしたのね。でも………
「甘いわよ!!”スピードスター”!!」
”スピードスター”。この技は相手に必ず当たるって言う技。一応言っておくけど、スターと技名がかぶっていることは気にしないであげてくださいね。
「今度は童か………”虫のさざめき”!!」
………!!流石親方、初めて戦うけどこれほどまで威力があるなんて………!!一発でも技をもろに喰らったらただじゃ済みそうにないわね………
「いっくよ〜!!”10万ボルト”!!」
「喰らえ、”火炎放射”!!」
私はホノオと一緒に技を同時に放った。そしてこの2つの技は電気を纏った炎となって2人を襲った。
「息ピッタリじゃない、2人とも。久しぶりにバトルするとやっぱり変わるものなのね。私も”火炎放射”!!」
スターも昔のことをしみじみ思いながら”火炎放射”で対抗してきた。そしてハート親方は………
「”炎の舞”!!」
………”炎の舞”……ウルガモスのみが使える専用技…確かこの技はあたれば使用者のとくこうが高確率で上がる技…あたり続けるとマズいわね…勿論私たちはかわした。
「ほう、童の”炎の舞”をかわすとは…成長したな、スカイ、ホノオ」
「ありがと……ございますっ……!!”でんげきは”!!」
「”けたぐり”!!」
『!!』
私たちは褒められて勿論嬉しかったけど、今はバトル中。不意打ちだって1つの手よ!!
………まあ、あの2人がそんなに鈍いはずはないけどね。
「………スター、これを受けよ、”炎の舞”!!」
「有り難うございます…!!”熱風”!!」
………ふぇいッ!?そういえばキュウコンの特性って”貰い火”だったっけ…この特性は炎タイプの技を受けると炎タイプの技の威力が上がるっていう特性。だからハート親方はスターに炎タイプの技である”炎の舞”を放ったわけ。………ということは………
「ちょ、ちょっとまってええええええええええ!!かわせないって、こんな範囲の広い技!!ホノオ、何とかしてええええええええ!!」
「うるっさあああああああああああい!!オレがどうにかできるかあああああああああああ!!」
………この有様。今思えば私も私でどうかしてたな………え?この後ですか?ハハッ、そんなのもろに”熱風”を喰らったに決まっているじゃありませんか…
ホノオは炎タイプだからまだマシだったみたいだけど…あ、それとこれも分かっているかもしれませんが、炎タイプとかぶっていることを言わないで上げてくださいね…。
「もっといくわよ…”電光石火”からの”誘惑”!!」
スターが更に追撃を仕掛けてきた。成る程、”電光石火”でホノオに近づいて”誘惑”を使ってホノオのとくこうを大幅に下げるつもりね…でもこの技はね…
「”電光石火”!!」
私はホノオの前に来てスターの技を変わりに受けた。
”誘惑”は異性にしか効かない技。スターは♀、ホノオは♂。このように性別が違うからホノオにはこの技が効くけど、でも私とスターは♀同士。だから私にはスターの”誘惑”は効かない。だから、私がこの技を受けた方がいいってこと。
「スカイ、有り難う。”大文字”!!」
ホノオは私にお礼を言ってハート親方に”大文字”を放った。
「…”銀色の風”!!」
…!!すごい威力の”銀色の風”…!ホノオの”大文字”がこんなにも簡単に相殺されるんだから…よーし、私たちもまけてられないわよ!!……………と思ったんだけどいきなり猛ダッシュで”サンシャイン”からサンがやってきて、バトルは中断された。
「はあ、はあ、はあ………た、大変です!!ギルドに…ギルドに襲いに来たっていう人が…」
『!!??』
私たちは驚いた。一体誰が”サンシャイン”に襲うようなことを………!!
…でも私たちはサンの次の発言で耳を疑った。
「なんでも「ライチュウとバクフーンとグレイシアがここにいるっていう
情報を聞いたモンでね」って…」
「………!?まさか………モクが…!?」
私たちはバトルをやめ、”サンシャイン”へ向かって駆け出した。