03
翌朝。
「帰ってきたぜ!ミオシティ!!」
俺、リフィル、ライト、エド、エンはミオシティの港に立っていた。
「ここがミオシティ‥」
「ここで野球するんだな!」
この街に来るのが初めての皆はこれから始まる生活に胸を膨らます。
「‥で、どこから探し始めるの?」
「当ては無いわけではない。」
と言って、シンオウ地方の地図を広げた。
「ミオシティはここだ。目的地は‥クロガネシティ。」
指をつつつーっと動かしながら場所を示す。
「ここの炭鉱で働くゴーリキーの情報を掴んだんだ。何でもMAXが170q/hとか。」
「あ、俺知ってるぞ。変化球が多彩なわけではないみたいだけど、高校時代に通算850奪三振って超人的記録を持ってるって。」
『850奪三振!?』
ライトのたれ込みに驚く俺たち。
「そもそういうのって『超人的』というよりかは『超人』なんじゃ‥」
リフィルの冷静なツッコミ。
「で、ここからはどうやって行くんですか?」
エンが尋ねる。
「船を出してもらって向こう岸に渡る。そっから歩きだな。ノモセからは船がミオにしか着かないからここまで戻ってきたんだ。」
「それじゃあ早速行こうぜ!」
「まあ待て。ここの船は一日に3本。昼まで待たないと来ないぞ。折角だ。街を観光していこうよ。案内するぜ。」
「確かに。本拠地の事をなにも知らないってあまりよくないしね。僕は賛成。皆は?」
皆はコクンと頷く。
「決まりだな。さあ行こう。こっちだよ」
皆を朝のミオの街に連れ出した。
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丁度その頃、所変わってここはノモセシティ。
こっちに残ったのはゼル、ゴン、ボルト、シーア、ドラ、ガブ、オール。
「なあゼル。当てはあるのか?」
オールが尋ねる。
「まあな。」
と言って地図を広げた。
「今ノモセだろ。ズイの育て屋で働いているコジョンドに当たってみようと思う。ボールはそこまで速くないけど、多彩な変化球で高校時代200イニング連続無失点を記録している。」
「何だ?スゲーピッチャーじゃないか!」
「テンポが良さそうだね。守ってるのが楽しそうだ。」
各々が感想を口にする。
「それじゃあ早速行こうぜ!」
『おおーっ!』
ゼル達はズイに向かって歩き出した。