05
続いての対決は「配球対決」兼「バッティング対決」。決着がつくまでの勝負だ。
ジャンケンで先攻・後攻を決める。結果、俺が先攻になった。
やり方が幼稚に見えるかもしれないが、シンオウリーグではこれがルールなのだ。因みにカントーリーグだと「そこの球場を本拠地としているチームが後攻」とか言うルールがあるようだ。
「送球対決」を落としている俺にとって先に一本ヒットを打っておくのは好都合。一打席目にいかに結果を残すかか大事だ。
〜〜1回表〜〜
「ふーっ」
大きく深呼吸をして打席に入る。いつもの癖なんだ。
ピッチャーはゼル、主審をボルトにやってもらう。
「プレイっ!!」
主審のコールがかかりピッチャーがモーションに入る。
「バーンいくぞ!《ソニックブーム》!」
初球は速いまっすぐ。でも、ぶれることのないきれいなまっすぐだ。つまり、しっかりタイミングをとれば怖くない!
「貰った!《ほのおのパンチ》!」
ジャストミート!打球はきれいな放物線を描いてバックスクリーンに当たった。
「ナイスバッティング!お前とバッテリーを組むのも楽しみだな!」
「なんだ?ポジションをピッチャーに変えるか?」
こんな冗談をかましつつ、防具をつける。
かたや
防具を外しているときのゴンの目付きが対決前と全然違うことに誰一人気づかなかった。