03
「準備はいいね。」
喫茶店での出来事から3日がたった。
「勿論!」
「僕も準備OKだよ!」
朝からエンジン全快。ゴンもきっと最高のコンディションで来てる筈。ここは全力で戦って俺が勝つ!
公平を喫するため、ゼルとボルトに審判をしてもらう。
「じゃあ、競技種目を発表するね。
1つ目はセカンド送球対決。1人2球投げて、その平均値で競う。2つ目は配球対決。やっぱりキャッチャーの肝だからね。それと平行して、3つ目のバッティング対決もする。」
「平行して?」
「そう。片一方はキャッチャーでもう片方はバッター。ヒットが打てればバッターの勝ち。打ち取ればキャッチャーの勝ち。勝負が決まるまで続く。」
「でも、ピッチャーは?」
「俺たちがバッテリーを組む。どっちがどっちかは後で決めよう。」
「了解。ルールがわかったところでアップだ。ボルト、キャッチボールするぞ。」
俺は普段の試合以上に入念にキャッチボールをした。
セカンド送球の速さは多分8球団のキャッチャーで一番な筈。こんなアマチュア選手に負ける訳にはいかないんだ。そんなの俺のプライドが許さない。絶対勝つ!
「それじゃ、そろそろ始めるぞ。」
ゼルの声がする。
「バーン、がんばって!」
ボルトが声を掛けてくれた。
「おう!サンキュー!」
肩の重荷が降りた気がする。防具をフル装備でセットすると、ホームベースへと向かった。