03
「兄ちゃんみたいに親に捨てられてたり、仕事の都合上育てられなくなった子供を育てる仕事をしてるんだ。」
へぇ。そんなことしてたんだ。
「さあ。お兄ちゃん達帰ってきたら、せっかく皆揃ったから、ご飯食べに行こうかな?」
「本当?」
「やったあ!!」
「俺、ハンバーグがいいな!」
初等学校に通うヤナップ、バオップ、ヒヤップはもうテンションが上がってる。
「ほら。だから早く宿題やっちゃいなさい!」
『ハーイ!』
元気よく2階に行った。
「じゃあ、あんた達3人は散歩がてら保育園にリーを迎えに行ってきて!リーフが一緒だから大丈夫だし、バーンがお世話になったマリルリ先生もまだ働いているから、行きにくい事はないわ。」
へぇ。マリルリ先生まだ働いているんだ。スゲー。
会いに行こうかな。
「わかった。リーフ、フローゼル、行こうぜ!」
『了解!』
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「こんにちは。リーを迎えに来ました。」
リーフが先陣をきって保育園の敷地に入る。
久しぶりだなあ。ヤベエ。超緊張する。
「はーい。リーちゃん、お迎えですよ!」
応答したのはマリルリ先生ではなく、若いエネコロロ先生だった。
「リーフおにいちゃん!」
小さなルリリがリーフのもとに駆け寄った。
「ただいま!」
と、ちょっとこっちを見て、
「あれ?こっちのおにいちゃんたちは?」
「こっちはね、僕のお兄ちゃんの‥」
「あれ?バーン君!」
この声は‥
「マリルリ先生!お久しぶりです。」
「久しぶりね。元気?」
「はい。先生も、お変わりないみたいで」
いつものマリルリ先生だ。超落ち着く。
しばらく談笑して、
「テレビでいつも見てるわよ。頑張ってね!私ももうちょっとお話したいけど、仕事に戻らなきゃいけないから‥」
「はい。自分もこれで失礼します。」
いやぁ。会えてよかった。
その帰り。
「あっ!サンダースのおにいちゃん!」
「今帰りかい?それじゃ一緒に帰ろう!」
「‥いいです」
と言うとさっさと進んでいってしまった。
「やっぱりダメか。」
「あの子は?」
「最近入った子なんだ。全然話さない子でね。僕も困っているんだ。」
ふーん。
「さぁ、急いで帰ろう。ご飯が待ってるよ!」
「ごはん!わたしおなかぺこぺこ!」
こうして俺たちは家路を急いだ。