02
「仲間を集めに行こう。」
すごいことを口にした。
「どうやって?」
こんなチームに移籍してくれる選手がいるとは思えない。ましてや、新人が入団するなんてもってのほかだろう。
「旅だ。」
旅?
「シンオウ、ホウエン、イッシュ‥世界中を時間の許す限り回って仲間を集めるんだ。」
2月のキャンプまでに間に合わせるなら今しかない!
「わかった。俺はその考えにのった!
よろしくな、フローゼル」
「ああ。こっちこそ。」
なんか不思議だ。
一緒に試合に出て、ましてやフローゼルは3番、俺は4番を打っているのに「よろしく」なんて新鮮過ぎる。
「今日は練習しよう。明日出発だな。」
「OK。」
仲間を集める。それはかなり骨の折れる作業だ。
でも、野球をみんなとやりたい。ただその一心で今回はチャレンジする。
よーし。ここはチームを抜けたやつに《ミオスターズ》だってやればできるってところを見せなきゃ!
そんなことを思いつつ、俺は布団に入った。