08
僕は次から次へとほのお技を繰り出す。でも‥
《まもる》、《まもる》、《まもる》‥
《まもる》ばかりで攻撃してくる気配は全くない。こっちはスタミナが減る一方だ。
「《にほんばれ》」
待ってました!と言うしかないだろう。多分向こうは《ソーラービーム》を撃ってくる気がマンマンなのだろう。一か八か、《にほんばれ》に賭けてみる。
「《ソーラービーム》」
「《だいもんじ》!」
力の限り《だいもんじ》を放った!でも、向こうの《ソーラービーム》も結構きてる。どっちが先に潰れるかは時間の問題だろう。
『うぉぉぉぉぉぉぉぉ!』
僕は強引にパワーアップした。いいぞ!押してる!
「それじゃ、私はこれで」
Sが逃げようとする。
「待て!」
――気ぃ散らすな!前見ろ!
うっ!こっちの力が抜けてしまった。ヤバイ!
『《だいもんじ》!』
えっ?誰だろう。《ソーラービーム》を押してる!右を見ようとすると‥
「ほら!よそ見すんな!俺たちが力を貸しているんだ。倒さねえとぶっ飛ばすぞ!」
ソウだ!
「私たちはこっちにつくわ!大丈夫。信頼して!」
アイも!そして後ろからは‥
「私がこっちの足止めをしてるから、コウキはそっちに集中して!」
エリ!
(オイオイ、まだ戦いの序盤だぞ!)
――『私たちがついてるから頑張って!』なんて言わせるなよ!
へへっ、危ない危ない。そりゃそうだよ。こんなところで負けてたまるか!
「ごめん皆!さあ、こっから畳み掛けるよ!」
「そうこなくっちゃ!」
「皆!もうひと踏ん張りよ!」
『うぉぉぉぉぉぉぉぉ!』
良い!押してる!
『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!』
ドッカーーーーン!
ヒロヤのシンクロが解けた!
「‥‥一先ず退散です。ランクルス!」
「あっ!コラ待て!」
Sは逃げてしまった。