06
「コウキ君!」
向かいからアイの乗ったパトカーがやって来た。
「アイさん‥ヒロヤは‥?」
「まだ暴走しているわ。」
「そんな‥何で‥」
僕は悔しかった。本当はそんなことをするやつじゃないのに‥。
「とりあえず行きましょう。あの戦闘力は警察のポケモンだけじゃ歯が立たないわ。あなたの力が今必要なの。」
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イケブクロに着いたが‥。
『何だこれ!』
僕が知ってるイケブクロじゃなかった。
「許せねえ‥俺は街をこんなにするやつが許せねえ!コウキ!俺は行くぞ!」
ピースが飛び出しかける。
「待って。この戦い、僕に戦わせて欲しい。」
無茶なお願いだってのは分かってる。
「待て!あんなのを一人で倒せるわけ‥」
「倒すんじゃない!あいつは大切な仲間。倒すことはしない。でも仲間の間違えを正さないとあいつは間違えたままなんだ!」
「‥わかった。俺はお前を信じる。ただ、危ないときは俺も戦う。いいな。」
「ありがとう。ブイ!」
「オーライ!」
僕はヒロヤのもとに駆けていく。
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改めて見ると本当に酷い。言葉を失うってこういうことか。
「ブイ!ユウキも力を貸して!」
「うん!」
――分かってる!
『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』
ブースターにシンクロする。
「うーん素晴らしい!シンクロの完成度がここまで高いと、私たちもやりがいがありますね。」
人混みから聞き覚えのある声が。
「S!何のためにこんなことをさせた!」
「こんなことをさせた?違いますよ。これが彼の本来の使命なのです。これから彼についてお話ししましょう。」