08
その夜。
「皆寝たな。」
毎度の如く、夜の病院に行こうとしてこっそり部屋を出ようと‥
「抜け駆けは許さないよ!」
できなかった。多分ピースとソウも僕の動きに絶対気づいているはず。
結局僕とブイとヒートで行くことになった。
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ヒロヤと待ち合わせたのは病院の中庭。24時間開放されていて、なおかつ入院患者がいつでも自由に出入りが可能な場所だ。
「でもコウキ。ヒロヤには戦う意志があるんだよね。今更何を話そうとしてるの?」
ブイが聞く。ヒートもうんうんと頷いていた。
「ちょっと気になることがあってね。」
「気になること?それって?」
「それはね‥」
「悪い。待たせたな。」
ちょうど話そうとしたタイミングで車イスに乗ったヒロヤがやってきた。
「ううん。こっちも呼び出したりして悪いね。‥っとそう言えばキノガッサは?」
「ダメージがでかくてまだ治療が必要なんだ。だから外出許可が出てないんだ。」
「そうなのか。じゃあ本題に移ろうか。」
挨拶もそこそこに僕は話し始めた。