05
駆けつけると、そこは昼間にみた街並みとは全然違っていた。まるで焼け野原のような‥
「コウキ君!」
声がして振り返るとアイがいた。
「アイさん、これは一体‥?」
「ヒロヤ君がやったことね。」
アイが指を指しながら言う。その方向を見ると、頭のカサが特徴的なキノコっぽいポケモン――キノガッサとシンクロしたと思われる人がいた。彼がヒロヤのようだ。
「私はここで現場指揮をとっているから一緒に行けない。でも、あなたたちは彼と話がしたいんでしょ?」
「アイさん‥」
「でも条件が1つ。これ以上町は破壊しないで!」
『了解!』
返事もそこそこに僕たちはヒロヤのもとへ駆け寄る。
『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁっっっ!』
僕たちはシンクロした。まわりで人が見てようと関係ない。これを僕たちがやらなきゃいけないんだ!
「‥なんだ?
同業者か。」
「僕は《蒼の戦士》。君と話がしたい。」
「ぬるいこと言ってるんじゃねえ!《スカイアッパー》!」
ノーマルタイプの
イーブイにかくとうタイプの
《スカイアッパー》はこうかがばつぐん。間一髪のところでかわす。
「何で君はこんなことをするの?レックウザだってそんなこと望んでない!」
「はぁ?レックウザだあ?んなことは関係ねえ!これは俺の力なんだ!俺がどうしようと勝手だろ!」
もう一発《スカイアッパー》を繰り出した。これは避けきれずに喰らってしまった。
「うわぁっ!」
相性の悪さでかなりのダメージを喰らってしまった。
(今の状態で会話をするのは難しい。ヒロヤを倒して向こうのシンクロを解くんだ。)
「そんな‥。仲間を倒すなんて‥」
(そんなこと言ってられないよ!前見て!)
「何をゴチャゴチャ言ってやがるんだ!《にほんばれ》!」
夜の街が明るくなる。まさか《ソーラービーム》を?
――向こうのあれ、こっちが利用してやろうぜ!この力を使え!
ユウキの声。
あれ?すごく力がみなぎってくる。
(ユウキ、何をしようとしているの?)
――まあ見てろって。おっ、そろそろかな?
身体から光が放たれる。
『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁっっっ!』