08
「着いたぞ」
着いた所は大きな洞窟の入り口だった。
「洞窟の中では僕たちとはぐれないでね‥って言ってる側から!」
「コウキ、早くレックウザに会いに行こうぜ!」
完全にブイの指示を無視してやがる。
「あ、ピース待って!ブイ、ピースを止めに‥」
シンクロしようと力を集中させてたとき。
ウニョウニョ‥
なんか緑色の物体がやって来た。
動きが気持ち悪いな‥なんて思っている暇はなかった。それがピースに襲いかかる!
「おい、なんだこいつ!?スゲー気持ち悪‥」
マズイ!ピースが飲み込まれていく!
「『
空の木』よ、すまない!《ブレイブバード》!」
ムクホークが助けてくれた。
「ありがとう‥ムクホーク。」
「この木には生体防御反応が働いている。さっきのは、いわば白血球みたいなもの。僕とムクさん、スバさんはある意味この木の一部だけど、コウキとピースは
外からやって来た者だから、あれに分解されてもおかしくない。
『はぐれないでね』って僕が言ったのは、僕たちと一緒にいれば、この木に
外からやって来た者じゃないってわかってもらえるかもしれないからね。」
ブイが説明する。
「‥先を急ぐぞ」
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「レックウザ様。面会者がいらしてます!」
オオスバメが扉の前で叫ぶ。
「上から見ておったぞ。通せ。」
いよいよだ。
『失礼します』
僕たちは部屋に入る。
「お久しぶりです、レックウザ様。」
レックウザの正面に立つと、まずブイが挨拶した。
「相棒を見つけたのだな。お主、名をなんと言う?」
レックウザがゆっくりと僕の方を向く。
「はい!僕はコウキと申します!」
「俺はピースだ!」
うっ!マズイ!こいつ「俺」とか言いやがったぞ!しかもお前に振られてないから!
「ちょっ‥ピース!すみません。とんだ失礼を‥」
ブイが慌てて謝る。
「まあ良い。これぐらいの度胸がなければやってられないからな。」
あぶねー!ナイスだブイ!
こうして、僕たちとレックウザの対面は波乱の(?)幕開けとなった。