07
空の木の下に立つ。
「うわぁ。大きいね。」
「何せこの地方で一番空に近いからね。」
「このてっぺんにレックウザが住むんだな。さあ、登ろうぜ!‥‥って、どこから?」
木の回りを一回りしてみたが、登れるような設備はどこにもない。
「ブイ、どうやって登るの?」
僕はブイに聞いてみた。
「まあ、すぐにわかるさ。」
そう言うと、上を見上げた。
すると、2つの影――オオスバメとムクホークが降りてきた。
「こんにちは。」
「ブイか。お前がここに戻ってきたと言うことは‥」
「うん。
相棒を連れてきたよ。」
ブイが言うと、二人は僕の方を向く。
「我々はここの護衛を任されている者だ。まあ、好きに呼んでくれ。
お主が『蒼の戦士』だな。
レックウザ様に会う心の準備は万端だろうな。」
「はい!」
「それでは、早速‥」
「あのお‥俺は?」
オオスバメとムクホークはピースにノータッチだったのだ。
「お主は?」
「俺はピース。コウキと共に旅をしている仲間だ。」
「ムクさん。やはり決まり通りピースをレックウザ様に会わせることはできないですよね?」
ムクホークはしばらく考え、
「共に旅をする仲間と言ったな。」
「ああ。」
「と言うことは、共に戦う仲間でもあるよな。特例だ。今回は認めよう。」
「本当ですか?ありがとうございます!」
敬語を使うピースを僕は初めて見たかもしれない。
「さあ、レックウザ様がお待ちでおられる。それでは行くぞ。我々の背中に乗るのだ。」
僕はオオスバメに、ブイはムクホークに乗った。
「しっかり捕まっているように。」
そう言うと、上へ上へと上昇を始めた。