02
「あと3km位でイケブクロだよ!」
「よし!じゃあ町の入り口まで競争だ!」
「あっ!ピース待て!」
ソウはすっかり僕たちに馴染んでいる。
ヒートとの息もバッチリだしね。文句なし!
しかし、どうして活動の拠点にイケブクロを選んだのか。
(ユウキとの思い出の場所なのかな?)
なんて思った瞬間だった。
はっ!
目の前が真っ暗になる。
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「ここはどこ?」
見たことのない世界。
「またどこかに飛ばされたのかな?」
‥なんて思ってる暇はなかった!
『ぐおぁぁぁぁぁぁ!!』
武装したポケモン達が戦っている。
《はかいこうせん》の流れ弾がこっちに来た!
「危ないっ!!」
誰かが助けてくれた。
「大丈夫か?」
その姿は、イーブイとシンクロしたような、まるで僕のようだった!
ってことは‥
「こっちにも飛び火してるようだな。ブイ、いくぞ。覚悟はあるか?」
(勿論!)
「ってちょっと!マジで言ってるの?死にに行くの?」
「ああ。俺たちの使命だからな。」
(どんどん酷くなってるよ!)
「よし!じゃあな!」
そう彼――ユウキなのか?――は言うと、
『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!』
戦場に飛び込んだ!
「ユウキーー!ブイーーーー!!」
僕は必死で叫んだ。
そしてまた目の前が一瞬真っ暗になって‥‥
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気がついたらベッドの上にいた。
「ここは?」
「コウキ!!」
ブイが胸に飛び込んできた。
「ここは病院だよ。いきなりぶっ倒れるんだもん。びっくりしちゃったよ。」
「‥すまないな」
クソッ。こんなことばかり続いたら皆に迷惑をかけてしまう。はやく真相を知らなきゃ。
「ねぇブイ。ユウキの話を聞いてもいいかな。」