04
「おまちどおさま。あなたのポケモンは元気になりましたよ。」
「ありがとうございます。」
僕はイーブイとスピアーをポケモンセンターへ連れてきた。皆さっきの戦いでヘトヘトだからね。
今日はこのままここに泊まることにした。
仮眠室のドアをあけるや否やベッドにダイブ!
あー疲れた。さっきまで電車で爆睡してたはずなのに超眠い。
あ、そう言えばまだ制服だったんだ。どおりで走りにくいわけだ。絶対靴擦れ起こしてるだろうなぁ。
「ねえユウキ。僕のこと、覚えてないの?」
隣にやって来たイーブイが僕に聞く。
「覚えてるも何も、僕と君は今日初めて‥」
「そっか。ごめんね。」
イーブイが残念がる。
「どういうことなの?
君は僕のことをユウキって呼んだり、夢にもでてきたし、そもそも僕は君たちの言葉がわかるみたいだし、とりあえず色々わからないことばかりだよ。悪いけど、教えてくれないかい?」
「‥ショック受けないでね。
君は前世で僕のパートナーだったんだよ。夢に出てきたのは、きっと前世の記憶だよ。」
ショックと言うよりも言ってる意味がわからなかった。僕の前世だって?
「やっぱりそんなことをいきなり言われたら‥」
「まあ、普通の人だったら信用できないよね。でも、どうやら僕は『普通の人』ではないみたいだね。」
「‥‥‥!」
「だって考えてみてよ。元の世界じゃあり得ないところだよ。ポケモンが居るなんて。こんなあり得ない世界にいるニンゲンが前世の記憶だなんだを信用できないなんてあるかい?」
「そう‥だよね!」
イーブイは泣いていた。
「お前泣くなよ‥もらい泣きするだろ?」
隅っこで僕たちの話を聞いていたスピアーが話に割って入る。
「ふふっ。ごめんね。いや、嬉しくて‥」
「俺らは仲間だろ?信頼しあえないでどーすんだよ」
「スピアーって良いこと言うじゃん。以外に」
「テメェ『以外に』は余計だ。俺はいいやつなんだぞ」
「自分で言っちゃったよ」
「うるせぇ!」
「まあまあ。イーブイ、スピアー、これからよろしく頼むね」
そう言えばまだ一言「よろしく」って言ってなかった事に気付く僕。
「あんさ、俺スピアーって呼ばれるの嫌いだからさ、ピースって呼んでくれないか?」
「ニックネームか。その方が親近感がわくな。いいよ。じゃあイーブイは‥」
「ブイ‥ブイって呼んで!」
「よし、ブイ、ピース、よろしく頼むね!」
「おう!任しとけ!」
「うん、こちらこそ。」
僕は彼らと一緒に居れてとても嬉しい!
どんな困難も耐えられそう。そんな気がした。
‥とまあ、感動の場面で僕は重大な事に気付いた。
「ねぇ、どうして僕はこの世界に居るの?」
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