創造と破壊の愛歌
「いい香り…」
ワタシはゼルネアス。ワタシが地を踏めば、そこには新たな生命が出来る。花、樹、そして、ポケモン達。全てワタシが創ったものと思えば、とても愛おしく感じる。
「でも、この大好きな花たちが…」
「お前、誰?」
「へっ?」
突然過ぎてなんだか間抜けな声が出てしまった。誰、という声が聞こえた方を見ると、そこにいたのはY字の様な赤い身体に、黒い線が幾筋も入ったポケモン。
「えっ、ああ…ワタシはゼルネアス。貴方は?」
「えっと…俺は、イベルタル」
「イベルタルかぁ…かっこいい名前だね!」
「え…そうか?あ、ありがと…」
「ねぇねぇ、いきなりなんだけど…破壊のポケモンって、知ってる?」
「えっ…」
「ワタシね、こうやっていろんな生命、創ってるの。でもね、これを壊したいって、壊すんだっていうポケモンがいてね、でも、壊すのもいいけど…ね?やっぱり創る方が、楽しいと思うんだ…それを、破壊のポケモンに知ってもらいたいの」
「へぇ…綺麗だな…」
その瞬間、ゼルネアスの顔がパッと明るくなる。
「ホント!?ワタシ、キミとは気が合いそう!」
その直後、誰でも驚くような言葉が出てきた。
「ワタシ、キミと一緒にいていい?」