新たな仲間、フィーア
「はぁっ…はぁ…」
シーアとライガがギルドを出て交差点へ行くと、そこにいたのは全体的に青い、まるっとしたポケモン…マリルだった。
「マル君!」
「ああっ、オラシオンの人達!」
「リルちゃんとユメルは?」
「この先のトゲトゲ山の方に行ったきり帰ってこなくて…」
「トゲトゲ山だな。分かった。俺達が絶対にリルちゃんを連れ戻す」
「だから、マル君はここで待っていて!」
「わ、分かりました」
二匹はそう言い残し、トゲトゲ山へと向かった。
ここはトゲトゲ山。毒タイプや飛行タイプのポケモンが多い為、シーアがサポートにまわり、どうしてもライガに負担がかかっていた。
「はぁっ…くそっ!」
「ライガ!大丈夫?もうすぐ次の階だよ!」
そう言い、二人は階段を上って行くと、
「い、いやぁ!こっち来ないでよ!」
と、少女の声が聞こえた。声のする方へ行くと、そこには、棒切れを持って
ニドリーノと戦っているポケモン…クチートがいた。
「大丈夫かっ!?」
「今助けるよっ!」
そう言って二人がニドリーノを倒すと、クチートは自己紹介をした。
「ワタシ、フィーア!助けてくれて、ありがと!」
「ごめん。お礼は後でも 良いかな?今急いでて 」
シーアが言うとフィーアは聞いた。
「どうしたの?」
「誘拐犯を捕まえるんだ」
その一言で、フィーアは事情を察したらしく、
「う〜ん…じゃあ、ワタシも手伝うよ。捕まえるの」
と言った。
「…ダメ…かな?」
「…全然OKだよ?」
「ああ。むしろありがたいぜ」
シーアとライガがそう言うと、フィーアは笑顔になり、
「ありがとっ!じゃあ、早く行こう!」
さあ、リルを助け出さないと。オラシオンとフィーアは、階段を駆け上った。