ポケモン不思議のダンジョン 想いの探検隊 - chapter3めまい後新たな仲間
トレジャータウン
sideシーア

「シーア、ライガ。ちょっと来てくれ」

オラシオンがゴルと喋っていると、アランが声を掛けてきた。

「おっ、アランっち!おはようっス!」

「ゴル。その呼び方やめろ」

「でも俺が認めた相手っスから…」

「…ちょうどいいからゴルも来い」

「何をするの?」

「トレジャータウンの案内だ」

 トレジャータウン?なんだか楽しそうな名前の町だなぁ。

「楽しみだなっ!シーア!」

「うん!」


四人はトレジャータウンにつくと中央の広場へと向かった。

「さてと、じゃ、タウンの説明だ」

「あっ!俺、分かるッス!言わせて欲しいッス!」

ゴルはちぎれんばかりに手を挙げる。

「・・・後で後悔するなよ?やってみろ」

「オッケーッス!まずは俺達が来た方向にある建物、あれは銀行ッス!ヨマワルのヨアさんがしっかりとポケを管理してくれるッス!あとのこっち側のお店はまだ開いて無いっぽいッスね」

するとゴルは、川の向こう側を指して、

「向こうの手前のお店、あれがカクレオンのカクとレクの商店ッス!なんでも売ってる便利なお店ッス!そんで、その奥はガルーラのルネおばちゃんの倉庫ッス!皆の探検隊ランクによって入る量が変わるッスけど、ずっと保管していてくれるッス!・・・今のトコはこんな感じッスかね」

一通り説明を終え、すっきりした表情のゴルに後ろから迫る影があった。その正体は、

「ゴル?こんな所で何仕事サボってんだ?( ^言^)」

ペリルだった。

「えー?い、いやぁ、俺はアランっちに…」

「言い訳無用だ。ちょっとこっちこい」

そう言ってペリルはゴルを引きずってギルドへ帰った。ゴルの断末魔の叫びが聞こえたことは全員無視した。

「…よし。ここで準備ができ次第ギルドの地下2階に来てくれ。君はあの駄犬と音符鶏をなんとかしてくる」

アランがギルドの方へ行ったのを見ると、ライガが口を開いた。

「なぁシーア。どっか行きたい所あるか?無いならカク達の店に行きたいんだ」

「そうなの?別に行きたい所は無いし、いいよ」

「よし!じゃあ行こうぜ!」


二人がカクとレクの商店に来ると、ハキハキした声が聞こえた。

「こんにちは!オラシオンですね!」

「フウさんから話は聞いてますよ!これからよろしくお願いしますね〜!」

「ワタクシ、緑の方、カクと申します〜」

「ワタクシ、紫の方、レクと申します〜」

「「何かお探しでしょうか?」」

カクレクの不思議な威圧感に怯むライガとシーア。

「お、おう。ええっと、なんだ…アレ…」

「カクレクさ〜ん!」

ライガが口ごもっていると、向こうからルリリとマリルが走ってきた。

「あっ!リルちゃん!マル君!」

「今日は何の用事?」

「リンゴを買いに来たんです」

「リンゴだね。ハイ、落とさないようにね」

「「あっ、ありがとうございます!」」

マルとリルは帰っていった。が、すぐに踵を返し、

「カクさん!」

「なんだい?」

「リンゴが一つ多いです!」

「僕達こんなに買ってません!」

「あぁ、それはサービスだよ。二人で仲良く分けてね」

「ありがとうございます」

そう言って、二人は元きた道を歩いて行った。

「可愛いなぁ」

「ふぇっ!?」

「リルちゃんと、マル君…だっけ?」

 なんだ…そっちか…でも、確かに可愛かったな…

「おっ?ライガさんロリ○ン発言ですか?」

「彼女の前でそんな…大胆ですねぇ〜」

そんなカクとレクの冷やかしに、シーアとライガの顔がみるみる赤くなっていく。

「なっ…ちっ…」

「そそそそんな…えっ…」

「「違うから!!絶対違うから!!」」

またも二人同時発言。

「…え、えっと…リンゴ…一つ///」

「私は…若草グミ一つ/////////」

「は〜い。毎度あり!」

「ありがとうございました〜」

カクレクに見送られ、二人は一言も喋らずに歩いて行った。





月光少女 ( 2015/05/06(水) 11:24 )