第二リクエスト〜ギルドに入った理由〜
「やぁ♪どうしたんだい?アラン。それに、フィーアも」
声の主―フェリル―は自分の部屋に入ってきた二人を見た。
「フィーアと話があってな。フェリルにも聞いてもらいたい」
「はぁ!?なんでシーア達は一緒じゃないの!?」
「そっか。じゃあフィーアの隠し事はどうするの?」
「っ…!!」
「じゃあ、いいな?まずは…」
――少し、昔の話をしようか。
――君は昔、少しばかり荒れていてね。今で言う「やんちゃ」だ。
――そう。まぁ、そうなったのにも訳があるんだ。
――ほら、この懐中時計…これのおかげで君は他のイーブイじゃ使えない技を使えた。一部のポケモンには尊敬された。…一部には、気味悪がられたけど。
――?あぁ、フィーアも似たようなもんだよね。ホント、フィーアは昔の君に似てる。
――君にも、守りたい人くらいいたよ。もういないけど、大好きだった。温かかったんだ…
――だけど、君を嫌う奴らが……一瞬のことだったよ。もう帰ってこない。そうわかった瞬間には、村をめちゃくちゃにしてた。
――そこからは、世界との戦い。周りの全てが敵で。怯えてて。
「そんな時、フェリルに会って。長いあいだ忘れてた優しさにであって。温もりを手に入れて…幸せだよ。君は、こうしてここにいられることが」
「そんな話、なんでワタシに…」
「…守りたい人がいるなら、彼女だけを見ていちゃダメだよ。いつか、大切なものまで見えなくなっちゃうから」