ポケットモンスターインフィニティ



















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第六章 "あの日"の先に
第43話 古城の中で
 エクレアと別れ、場所は未だに213番道路。人の背よりも高く生い茂る雑草は鬱陶しく行く手を遮り、一番体格の大きなヒヒダルマが先陣を切って踏み分けながら、彼らはある場所を観光するため道なき道を進んでいく。
 そこに辿り着くまでは道が険しく、だが急な傾斜が立ち塞がればゴーゴートの背に乗せてもらい、流れの速い川が現れればスワンナに運んでもらい……そうしてポケモン達と力を合わせながら進み続けて、ようやく小高い丘の上にその姿が見えてきた。
 朽ちて崩れ落ちてしまった跳ね橋の向こうに聳え立つのは城だ、いくつかの塔の中心で大きな館がその勇姿を顕に佇んでいる。

「なんでもこの城は、かつて起きた戦争の後に建てられた城……らしいぜ」

 ジュンヤがゴーゴートの角を固く握り締めながら絞り出した声色の裏では、ビクティニが眼を見開いて冷や汗を滴らせながら震えていた。

「どうしたんだビクティニ……?」

 ただならぬ様子ではなさそうだ、一体何があったのかは分からないが……彼は何かに酷く怯えてしまっている。
 三人と三匹で背中を擦ったり汗を拭ってあげたりしながら励ます声を掛け続けていると、ようやく落ち着いたようだ。
 少し目元を赤く晴らしながらも微笑んでいる。

「……ごめんなビクティニ、怖かったんだよな。悪い、お前が嫌ならオレ達は」

 しかしビクティニはジュンヤの言葉を遮りVサインをつくる。

「……分かった、僕とヒヒダルマ達がここに残ってビクティニを見ておくよ。僕らにならジュンヤも安心して任せられるだろう?」
「えへへ、たしかにソウスケ達なら安心だね〜!」

 ……ノドカ達にビクティニのことを任せた場合を考えてみると、確かにあまり安心は出来ない。ノドカならおにぎりを追いかけてどこかの穴に落っこちたりしてもおかしくない、と有り得ないはずのことまで想像がついてしまう。

「そうだなソウスケ、ノドカ達を残したら……恐ろしく不安だ」
「ええ!? ひ、ひどいよジュンヤ〜!」
「だろうね、僕もそう思えてしかたないよ」
「ソウスケまでー!」
「はは……そういうわけで留守は僕らに任せてくれたまえ。ジュンヤ、このお礼はそうだね、君とビクティニの思い出話で構わないよ」
「ありがとなソウスケ、恩に切るよ。じゃあ行こうぜノドカ、スワンナに乗せてくれないか?」

 跳ね橋は腐朽が酷くとても渡れるような状態ではない、しかしひこうポケモンならば話は別だ。まずはジュンヤを橋の向こうへ運び、続けてノドカを運んでもスワンナは存外平気な顔で佇んでいた。
 流石渡り鳥だ、ちょっと人を乗せて運んだくらいじゃなんともないぜ!



 厳かな金の装飾の成された大きな観音扉を開けて城の中へ足を踏み入れれば、ホールの雄大さに驚かされる。天井では絢爛なシャンデリアがいくつもぶら下がっており、中心では長い棒を突き上げた雄々しい男の像がその勇姿を見せびらかしている。

「『焔の…を携えて。巨……雄像』……か」

 像の下に張り付けられていたプレートは殆どの文字が掠れて読めなくなっていたが、辛うじてそれだけは解読出来た。
 ……なぜだか、嫌な気配がする。今になってようやく気付き始めたが、この城は何か不穏な雰囲気に包まれている。……根拠はないが、一度そう気が付いてしまうと不安にも恐怖にも似た心のざわめきは止まらない。
 隣を見るとノドカも同じようだ、怯えるように辺りを見回している。

「……でも、だからこそオレは知りたい。いったいこの場所で何があったのか……どうしてこんな気配がするのかを、確かめたいんだ」
「……ジュンヤ、すごいね。ね、ねえ、その……」

 おどおどと見上げてきたノドカは何かを伝えようとどもっている。だから安心させる為に彼女の手を握って、両手で包み込みながら言葉を続ける。

「大丈夫だノドカ、お前にはオレ達もスワンナもついてる。こうして手を握っていれば少しは安心出来るだろ? ……ほら、行こうぜ」
「……うん。ありがとう、ジュンヤ」
「それはオレの台詞だよ。わざわざオレのわがままに付き合ってくれてありがとな」
「ううん、好きでやってることだから」
「そうか、……ありがとな」

 ……同時にそれは自分の安心にも繋がることだ。本当はオレだって怖くてしかたがない……それでも進むのをやめないのは、知りたいからだ。かつて追憶の洞で背広の男が言っていた『終焉の枝』とはなんなのか、どうしてこの城に対してビクティニが拒否反応を示したのか………何か分かるのなら、知りたい。だから行くんだ。
 背中に生暖かく気持ち悪い風が流れるのを感じながらも城内を散策していくが、大昔の建造物だ、大体は古く寂れた様子で時には原型も残らず家具がすっかり朽ち果て……。今いる部屋もやはり過去の遺物、とてもじゃないが変わった様子は見られなかった。

「……ダメだ、全然何も見つからない」
「ほんとだね……。何か嫌な感じはするんだけど、どうしてなんだろ……。あ、この像なんだろ」

 ジュンヤが溜め息を吐きながら壁に寄りかかり、ノドカは部屋の壁に寄りかかるように置いてある巨大な石像に興味を示して注目する。

「ふむふむ。……よく分からないけど、カビゴンの像ってことは分かったよ! かわいいなあ」
「ノドカ、お前って本当楽しそうだよな。……それにしても、どうしてもこの城には何かある気がして堪らないんだよなあ」

 なんてぼやきながらジュンヤがふと入ってきた扉に目を向けると。

「危ないノドカ!」
「え?」

 石像に興味津々で彼女は気付いていない、ジュンヤが彼女を抱えて飛んだ背後では……漆黒の球体が石像に直撃していた。
 扉を見ると一匹のポケモンが漂っている。ランタンのように黒い笠を被り、硝子のように透明の顔の中では不気味な鬼火が妖しく揺らめいている。それは何やら興奮した様子で細長い両腕を振り回しており……。

「ねえジュンヤ、あのポケモンかわいいよ!」

 同じくノドカも興奮していた。

「……気を付けろノドカ、確かランプラーは」
「ポケモン図鑑ポケモン図鑑……」
『ランプラー。ランプポケモン。
 魂を吸いとり火を灯す。人が死ぬのを待つため病院をうろつくようになった』
「!? 説明ぜんぜんかわいくないよ!」

 ポケモン図鑑の説明にはノドカが想像しているような、ファンシーなこととは全く違う内容が書かれていた。
 見た目と実態のギャップが怖すぎるよ……! ……でも、だからこそいいのかもしれない。私はポケモンたちといっしょにもっと強くなりたい、そのためにも……かわいくておそろしいこのランプラーを仲間にしたい!

「ノドカ、下がってろ。ここはオレとシャワーズが」
「ううん、私がやるよ。行ってモココ! あのポケモンを捕まえよう!」

 ジュンヤの制止を断ってモンスターボールを構える。繰り出したのはモココ、ゴム質の皮膚に全身を覆われ首元から頭にかけてを綿毛に覆われたでんきタイプのポケモンだ。

「モココ、最初から全開で行くよ! かみなり!」

 ノドカの指示でモココの綿毛に静電気が蓄積し、それが太い電流の束となってランプラー目掛けて迸る。しかし相手もただで食らってはくれないらしい、体内の鬼火をたぎらせて大の字の炎を吹き出した。
 二つの大技がぶつかり合うが、火力の差が顕著に出てしまった。熱と電撃とが激しくせめぎ合い、しかし燃え盛る炎が雷を飲み込み、やがて力を振り絞っているモココにも迫っていく。

「避けて!」

 言うが早いかモココは横に跳躍していた。通り過ぎた火炎は背後の壁に直撃し……幸いにも頑強な煉瓦造りの城だ、表面が溶けるだけで済んだようだ。

「……すごい威力だよ、私とモココで鍛えたかみなりが押し切られちゃった」

 ……でも、だからこそ尚更捕まえたくなった。これだけの力があればきっと活躍してくれるに違いない。
 ジュンヤとソウスケと比べるとどうしても力不足が否めない私が二人に追い付く為には、手持ちのポケモン達の進化はもちろんだけどこの子の火力もきっと大きな助けになってくれるはずだ。

「真正面からがダメなら……でんじは! ランプラーの動きを止めて!」

 先ほどの大技と打って変わって今度は微弱な電気が放たれる。だがランプラーが再び体内の灯火を活性化させるとその姿が揺らめいて見える程に体から炎が溢れだし、でんじはは掻き消されてしまった。

「そんな……どうして?」
「多分あのランプラーの特性は“ほのおのからだ”だ、本当は触れた相手をやけどにする効果なんだけど……きっとそれを防御に応用したんだな」

 ジュンヤが推測の下で解説してくれた。おおざっぱにまとめると“ほのおのからだ”の効力を上昇させて、弱い電気程度なら通さない炎の鎧をつくりあげたらしい。
 あのランプラーにはでんじはは効かないと考えた方がいい、最後にそうアドバイスをしてくれた。

「……それならこれはどう? パワージェム!」

 モココの手のひらから宝石のように煌めくエネルギーが放たれる。が、相手は漆黒の球で迎え撃ち弾かれてしまった。

「……っ、もう一度かみなり!」

 漆黒の球は電気により弾け散るものの、大技には大技とでも言うべきか、ランプラーは今度は大の字の炎を以て迎撃した。
 もしかしたら、とその炎にパワージェムをぶつけてみたがタイプ相性を嘲笑うかのように焼き付くされてしまう。今度も間一髪回避に成功し、ノドカは息を吐きながら胸を撫で下ろした。

「……だけどどうしよう、これじゃあ攻め口が見付からない」

 単純な火力では押し切られ、でんじはも効かない。残りの技はくさタイプのコットンガードで、炎を操るランプラーに対しては意味を成さないどころか状況を悪化させる可能性が高い。

「それなら、だいもんじが使えなくなるまで粘れば……!」

 だがそう簡単には事を進ませてくれないようだ、遂にランプラーから攻めてきた。自身の火力が勝っているのを確信して強気になったのだろうか、それともだいもんじの放てる回数を気にしたのだろうか。ともかく今度は外さない、そう言わんばかりに勢いをつけてモココの眼前まで一気に接近してきた。
 そして一気に体の炎を熱く燃やして、巨大な大の字の炎を至近距離で解き放った。

「……っ、かみなり!」

 回避は間に合わない、そして苦し紛れのその防御も相手は意に介さず、モココの全身を灼熱の火炎が包み込んでいく。

「モココ!?」

 モココが痛みに悶え叫ぶ、同時にノドカも悲痛な声をあげる。熱はすぐさま全身に広がり、その身体はたちまち炎上してしまった。

「……っ、やけどか!」
「モココ!?」
「待てノドカ、危ない!」

 モココが苦しむ姿を見たノドカにはその場で待つだけなんて耐えられなかった。鞄から“やけど”を治す木の実、チーゴの実を取り出してランプラーがシャドーボールを放つのも省みずに駆け出した。

「モココ、これを食べて!」

 ノドカはすかさずパーカーを脱いでモココに被せ、モココを漆黒の球から庇うように抱き締めながら弱々しく開いた彼女の口にチーゴのみを突っ込んだ。

「うあっ……! ……よ、良かっ、た……!」

 同時にノドカの背にシャドーボールが直撃し、その技は相当の痛みなのだろう。彼女は滑るように倒れ込み、しかしモココが“やけど”が治ったのを確認すると満足そうに微笑んでみせた。

「の、ノドカ大丈夫か!?」
「……私より、モココは?」
「……無事だ。それより何やってんだよバカ!」
「そっか、良かったよぉ……」

 ジュンヤが慌てて彼女に駆け寄り抱き上げると、しかしそれでも尚己のポケモンのことを心配していたようだ。
 敵を仕留め損なってしまったことに不服を露にしながら、ランプラーがモココを見下ろした。だがモココは怯んだ様子など微塵も見せない、凛とした顔つきでランプラーのことを睨んでいる。

「お願いモココ……! あなたならきっと勝てる、一緒にランプラーを捕まえよう……!」

 心配するジュンヤの腕をやんわりと押しのけてノドカは立ち上がり、一部が燃えてすっかり煤けてしまった橙色のパーカーを羽織ってモココと強く頷き合った。
 全てはもっと強くなるため。強くなって……みんなの足を引っ張らないため。ジュンヤのことを、少しでも助けるため。

「行こうモココ! 私たちなら勝てるよ!」

 その瞬間モココの全身が青白い光を放った。

「モココ……ついにあなたも進化するのね!?」

 モココの体は暖かい光の中で徐々に姿を変えていく。特徴だった綿毛は影を潜めて首が伸び、胴体や手足、尻尾も同じく伸びていく。
 光が晴れ、そこに立っていたのは、しなやかな黄色の体を手に入れた姿だ。

『デンリュウ。ライトポケモン。
 暗くなると眩しく輝く尻尾の明かりはは遠く離れた海の上からでも見つけられる』
「これなら勝てるよ! 行こうデンリュウ! かみなり!」

 言葉の通りだった。放たれた極太の稲妻光線はランプラーの“だいもんじ”を容易く打ち破りついにそのランタンの体に直撃した。
 かなりの大ダメージ、加えて追加効果の“マヒ”が発動したようだ。ついに空中に留まることすら出来ずにゆっくりと倒れ込んだ。
 それでもまだランプラーの闘志は途絶えていないようだ。これまでよりも更に激しく、体が溶けてしまうのではないかと危惧する程に体内の炎を燃え上がらせて……全身から所構わず放射する極太の火炎を最後の手段とばかりに解き放った。

「これはオーバーヒートだ、しかも制御出来ていない……! このままだとランプラーが危ない、ノドカ、急げ!」
「分かった! 行って、モンスターボール!」

 火炎は幸いにもノドカ達を襲うことはなかった。思い切り振りかぶって紅白の球を放り投げ、無事に命中、暴走するランプラーを赤い光と共に飲み込んだ。
 モンスターボールは地面に落下するとこれまで見たことも無いほどに激しくガタガタと揺れ、しかしやがて力尽きたのか途端に勢いを失いカチッという音と共に静止した。

「ランプラーをゲット……したけど、だいじょうぶ!?」

 ノドカはそれを拾い上げて慌ててランプラーをボールから出した。しかしランプラーは目を閉じたまま動かない。まさか……嫌な予感に背筋を震わせたところでジュンヤが優しく彼女の頭を撫でた。

「大丈夫だ、力を使いすぎて疲れて眠ってるだけさ。オボンのみを食べさせて休ませてれば元気になる」
「そっか、良かったぁ……」
「……それよりノドカ、お前は大丈夫なのか!」

 ジュンヤが酷く心配そうな顔で私の肩を掴んで顔を覗き込んできた。……確かに、今になって背中が痛くなってきたし、同じ見た目の替えが一着あるとはいえお気に入りのパーカーの惨状が少し悲しくなってきた。

「……だいじょうぶじゃない、けど。デンリュウとランプラーが無事で良かった。はいランプラー、オボンのみを食べてね」
「……ああもう、オレはお前の心配をしてるのに」

 肩をがっくりと落として項垂れるジュンヤをデンリュウとゴーゴートが気の毒そうに慰め……このままではいたたまれないので、私も彼に心配してくれてありがとう、などとお礼を言いながら頭を撫でてあげた。

「はあ、もういいよ。とにかくお前が無事なら良かった」
「えへへ……ご、ごめんね」
「……次から気を付けてくれ。それにしても、どうしてランプラーはあそこまで必死になってオレ達を倒そうとしてきたんだろう」
「……そっか」

 言われてみれば確かにそうだ。棲みかを守るため、とかにしても最後の自身すら危険なオーバーヒートはやりすぎな気がしなくもない。ジュンヤも私と同じ意見のようだ、二人で頭を悩ませていると、ゴーゴートが何かを見つけたのか部屋の壁を蔓で指した。

「これは……」

 部屋の壁に寄りかかるように鎮座していたカビゴンの石像はデンリュウとランプラーのバトルの影響で砕けてしまっていた。
 しかし問題はそこではない。カビゴンだったものが隠していて分からなかったが……壁には人一人が通れるほどの狭い階段があったのだ。

「……ノドカは少し休んでてくれ、オレ達は少し中を見てくるよ」
「うん、ありがとう。いってらっしゃい〜……!」

 暗闇の中へと消えていくジュンヤを見送りながら、とうとう疲れに耐えられなくなったノドカはぺたんと床にへたりこんだ。



 ……ノドカの申し出で一緒に来ることになったデンリュウの尻尾の灯りを頼りに、城の散策をしていた時以上に重く息苦しい空気を感じながら通路を歩き続ける。
 そして十分程歩き続けていると……ようやく広い場所に出たようだ。デンリュウに頼んで部屋全体が見渡せる程に灯りを強めてもらうと……。

「……な、なんだよ、これ」

 果たして部屋の中心にあったのは、十メートルはあろうかという錆びた巨大な金属の円筒だ。近付いて観察しようとジュンヤが踏み出した時、腰に装着されたモンスターボールの一つがガタガタと揺れた。

「ど、どうしたんだシャワーズ!?」

 それはシャワーズのボールだった。慌てて手に取り尋ねると、彼はビクティニ同様酷く怯えた様子を露にしている。

「お前はもしかしてこれを見たことがあるのか……? これはいったい、なんなんだ……?」

 シャワーズは曖昧に頷いた。どういうことだ、不思議に思っているとどこを見ていたのかゴーゴートが橙色の、とても固くて重い何かのプロテクターを拾ってきた。

「これはサイドンの進化に必要な……どうしてこんなところにあるんだ」

 ジュンヤはそれをリュックに入れると、どこで見つけたのかゴーゴートに聞くと部屋の端を指差した。

「……本当に、なんなんだこれは」

 この大部屋には他にも既に破れて使い物にならなくなった“れいかいのぬの”や既にエネルギーを失った“エレキブースター”など、特定のポケモンの進化に必要な道具が落ちていた。そしてそれを含まなければ円筒の他には何も見当たらず、しかし……円筒だけが妖しく異様な雰囲気を放っている。
 ただの錆びた巨大な金属だというのに、見ているだけで命を吸い込まれそうな、気が狂ってしまうかのような……一言で言い表すとするなら“禁断”を円筒は纏っており、気付けば全身の毛穴が広がり脂汗が吹き出し、足がすくんでしまっていた。
 ……これ以上ここにいるとおかしくなってしまいそうで、それはオレやゴーゴート達みんな同じ意見だった。よろけながらも引き返し、ノドカと一緒にソウスケのところへ帰り……しばらくは気が晴れるまで何も話す気分になれなかった。

せろん ( 2016/02/04(木) 04:49 )