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「ようやく着いたぜ……! コクヨウシティ!」
コクヨウシティ。ポケモンリーグが開催される街の名だ。
街はリーグという一大イベントに盛り上がり、レンガの敷かれた道路の脇では人々がざわめき、ポケモンバトルをしている子どもも見られる。
「これまで長かったな……」
バッジケースを取り出し、その中で輝く8つのそれを眺めながら、これまでの旅のことを思い返す。
初めてジムバトルをして手に入れたロックバッジ。
ポッポが進化したハクジジムのマイティバッジ。
ジムリーダーが強烈だったロクショウジムのクリケットバッジ。
サンダースがめざめるパワーを初めて使ったワカクサジムのリーフバッジ。
フローゼルがまだブイゼルだった時の初陣、ウスハナジムのアクアバッジ。
ウインディに進化して初めてのジムバトルでゲットしたファイアバッジ。
でんじふゆうと特性のふゆうで弱点の対策もしてたけど、なんとか勝ったハジゾメジムのスパークバッジ。
そして最後のジムバトル、リョウジにも勝った最強のジムリーダー、リンドウさんの師匠、ショウブさん。強力なカイリューを3体がかりでギリギリ倒して勝ち取ったドラゴンバッジ。
ホントに長かった。ジム以外にも、色々なポケモン達との出会い、リョウジやダイスケ、シンヤとのバトル、シッコク団との戦い。
この旅でたくさんのことを経験した。そしてとうとう、その終点も間近となった。
「……行こうぜ、カナエ、ダイスケ!」
だが感慨にふけるのもここまでだ。まだ終わりではない、最後の大舞台が残っているのだ。
3人は街の中心、ポケモンリーグの会場へと駆け出した。