02
「修行の谷って言われるだけあって、強そうなポケモンがいるなー」
見上げると、空にはドラゴンタイプのフライゴンやチルタリスが飛んでいる。
「おっ!」
ダイスケが声を上げる。視線の先には洞窟が、そして中にはドラゴンタイプのポケモン、クリムガンが潜んでいた。
「あいつを捕まえるぞ! 出番だニョロボン! れいとうビーム!」
冷気の光線が直撃する。効果は抜群、だがただでやられるはずもなく、こちらに向かって突撃してきた。
クリムガンの爪が振り下ろされる。
「メガトンキック!」
ニョロボンはその爪に蹴りを浴びせ、相殺する。
そしてジャンプして、顔面に跳び蹴りを食らわせる。
「おし、今だ! 食らえ、モンスターボール!」
そこにボールを投げつける。それをぶつけられたクリムガンはボールに入り、三度揺れた後カチッという音が鳴り収まった。
「おし! クリムガンゲットだ!」
「良かったね、ダイスケ」
「あっ、オノンド!」
今度はアキトが発見する。近くを通りかかったオノンドに狙いを定める。
「オノンド、オレとバトルだ!」
声をかけると、臨戦態勢でこちらを振り向いた。
「へへ、やる気まんまんだな! さすがドラゴンタイプ! 行け! フローゼル!」
フローゼルもやる気を出している。
「きあいだま!」
フローゼルが渾身の力で放ったエネルギー球は、対抗して振り下ろした爪も押し切りダメージを与えた。
「ドラゴンクローか。アクアテール!」
水を纏った2本のしっぽを振り下ろすが、それは後ろに飛んでかわされてしまう。
「やるな! アクアジェット!」
水を纏って突進するも、爪により防がれた。
「アクアテールだ!」
だがすかさず水を纏ったしっぽを叩きつける。2回の攻撃は、だいぶ効いているようだ。
「よし、今だ! 行け! モンスターボール!」
そこにボールを投げつけて、光とともに収まる。三度の揺れ、音が鳴り止まった。
「よし! オノンド、ゲットだぜ!」
アキトはそれを拾い上げ、高く掲げてフローゼルとともにガッツポーズをした。