01
「おーし、じゃあポケモンセンターに行くか!」
ツルバミジムを出たダイスケが開口一番に言った。
「だな」
アキトは相づちをうって、正面に向き直った。
「あれ?」
すると、前方に青い帽子の少年の姿が見えた。あれは……。
「おーい!」
シンヤだ。彼は今この街に来たばかりなのか、それともこれから出発するところなのか。
それは分からないが、手を振りながら彼に駆け寄った。
彼も気づいたようで、手を振り返す。
「久しぶりだな、シンヤ」
「久しぶり、アキト君。カナエちゃんとダイスケ君も」
「おう、久しぶり。ロクショウタウン以来だな」
「え? ……あ」
あれ? コクボウタウンで会ったよね? ……と思ったら、……そうだ。あの時、ダイスケ君は居なかったんだ。
「……な、なんだよ」
「な、なんでもないよ! 久しぶり!」
ダイスケ君は不思議そうにしてるけど、なんとなく言わない方がいい気がする。
「お、おう……?」
「それよりシンヤ、オレとバトルしようぜ! 今日は大丈夫だろ?」
ナイスアキト君! ダイスケ君はまだ頭に疑問符を浮かべてるけど、バトルを見てたら多分忘れてくれるよね。
「うん、もちろん。じゃあルールは3対3でいいよね」
「ああ! 前は負けたけど、今度はそうはいかないぜ!」
「ぼくも、絶対に負けないよ!」