02
「さて、これからどうする?」
「うーん……。そうだ! じゃあ、アキト!」
ポケモンセンターに着いた3人は椅子に座って話をしていたが、特に話すこともなくなったためアキトは2人に尋ねた。
カナエは人差し指を口元に当て上を見上げて考えているが、なにか思いついたのだろう。アキトの名前を呼ぶが、悩む仕草もなく立ち上がったダイスケに彼が気を向けたため、あっと口を閉じた。
「ダイスケ?」
「特訓してくる! お前に負けたくねえからな!」
「あ……」
ダイスケは、アキトを指差して言って、ポケモンセンターから走って出て行ってしまった。
「……オレも、特訓しようかな」
ダイスケがするなら、負けたくないしオレもしようかな。けど、今は特訓って気分じゃないんだよなあ。アキトはそんなことを考えていて、さっきカナエから呼ばれたのはすっかり頭から抜けたようだ。
「カナエはどうする?」
カナエに改めて尋ね、アキトは言いながら彼女を見た。
……すごく、にらまれている。
「ど、どうしたんだよカナエ」
……なんで、そんなに見てるんだ!?
「ふふ、アーキト」
……カナエは、なぜかいきなり笑顔になった。……ホントにどうしたんだ。
「したよね、約束」
……約束?
「ああ、買い物か?」
そういえばそうだったな。アキトの頭の中に、今朝の光景が浮かんだ。
「ふふ、正解! さあ、分かったところで」
「え?」
彼女は笑いながらアキトの手を掴み、立ち上がった。
「早速、しゅっぱーつ!」
そして小走りで、ポケモンセンターから出た。……はは、楽しそうだな、カナエ。