01
「それにしても、シママの進化おめでとう、ダイスケ」
「おう! あんがとな!」
「オレもダイスケに負けてられないな、もっと強くなってやるぜ!」
「それでも負けねえぞ!」
「ふふ、二人とも燃えてるね」
「ああ!」
「おう!」
3人で談笑しながら8番道路を歩いていると、目の前に大きな穴が現れた。
「これがウスハナトンネルか……」
「大きいね……」
「お、お化けとか出ないよな……」
……よし。
「どうかな? いきなり後ろから……わっ! って来るかもしれないぜ?」
「うおっ! ……お、脅かすなよ!」
怖がるダイスケを見てアキトがいきなり大きな声を出すと、彼は見事に驚いてくれた。
「ははは! いいリアクションだぜダイスケ!」
「笑うな!」
「ぷ、あはは!」
「お前もか!」
アキトとカナエ、2人から笑われたダイスケは堪えきれなくなり叫ぶが、彼等の笑いは収まらなかった。
3人は、そうして騒がしく洞窟へと足を踏み入れた。