02
「お、なんだあいつは!」
ムウマから逃げた後、彼もアキト同様捕まえたいポケモンを発見し図鑑を取り出していた。
「タマタマ。たまごポケモン。
なにかのタマゴのようだが、実は植物の種に近い生き物であることが分かった」
「ふーん。じゃああのタマタマってやつはくさタイプか? なら出番だ、ヤンヤンマ!」
彼はそれを聞き図鑑をポケットにしまい、モンスターボールを投げた。
「ソニックブーム!」
彼は早速攻撃を仕掛ける。
ヤンヤンマは羽根で衝撃波を巻き起こし、タマタマを攻撃した。
だがタマタマもただやられるわけはなく、原始の力を呼び覚ましエネルギーの塊を生み出し、それをヤンヤンマに飛ばした。
「まずい、かわせ!」
しかしヤンヤンマは避けれずに直撃してしまった。かなりの効き目で、少し動きが鈍っている。
「……ソニックブーム!」
彼はボールに戻すか迷ったが、攻撃を続行した。
ヤンヤンマは再び衝撃波を巻き起こしタマタマに攻撃をするが、タマタマも再びげんしのちからを使ってきた。
「戻れ、ヤンヤンマ! 食らえ、モンスターボール!」
間一髪。エネルギーの塊がぶつかる寸前にヤンヤンマをボールに戻し、タマタマにボールをぶつけた。
ボールは三度揺れ、カチッという音とともにそれは収まった。
「おし! タマタマ、ゲットだ!」
そしてそれを拾い、高く掲げて言った。
「さて、じゃあ……」
「おーい! ダイスケー!」
「ダイスケー!」
彼がボールをベルトにセットし幼なじみ2人を探そうと思った直後、聞き慣れた声がしてアキト達が走ってきた。
「お! アキト、カナエ!」
ダイスケも彼らに駆け寄り、ようやく3人は合流した。
その後、2人がまたゴーストタイプのポケモンを幽霊と勘違いしはぐれそうになったり、目の前にイトマルが降りてきてカナエが叫んだりと色々あったが、彼らはようやくロクショウの森を抜けることが出来た。