06
「んーっ! さて、そろそろ行くか!」
起床して朝食をとり、歯を磨いて着替えを済ませたアキトは、ポケモンセンターを出てから精一杯伸びをして言った。
「お、アキト! 起きんの遅えぞ!」
どこに居たのか、前方からこちらに向かってダイスケが歩いてくる。
「まだ10時だぜ? 遅くないだろ!」
「いや、遅えよ」
「ふふ、アキトはただでさえねぼすけなのに、昨日は遅くまで特訓してたもんね」
「お、カナエ。おはよう」
ダイスケがツッコミをしている間にも、後方からはカナエが現れる。
「お前の場合はおそようだろ?」
「う、うるさいな! どっちでもいいだろ!」
にやにやしているダイスケに、彼は帽子のつばをくいっと下げ恥ずかしそうに言った。
「ふふ、おはようアキト」
カナエはそんな2人のやりとりを見て笑いながら、彼に先ほどの返事をする。
「……はあ、まあいいや。じゃあ、行くか!」
「うん、そうだね」
「だな」
そうして3人は、ロクショウタウンを後にした。