Zero
プロローグ
 彼は言う。『この判断は間違ってはいない』と。

 彼女は言う。『この判断は間違っているかもしれない』と。

 彼は言う。『この判断は自分達にとって辛いものだった』と。

 奴は言う。『この判断は自分にとって良いほうに転んだ』と。

 変えられた彼らはそれぞれの存在、関係を忘れ、変わってしまった。

 彼は、彼らがこのようになっても言うのだ。言い張るのだ。『この判断は絶対に間違ってはいない』と。

 本当にこの判断は正しかったのだろうか。

 それは、12年経った今でも、誰にもわからない。

漠然幸樹 ( 2012/07/31(火) 09:17 )