1話 縄張り
ツバサ「ウキャ〜……ウキャキャ〜ウキャ!?(う〜ん……よく寝たなぁ〜変な夢見たしって何処だここ!?)」
ツバサは体を起こし辺りを見渡すと森の中にいた。
ツバサ「ウキーウキャキャキャキャァ(というかさっきから猿の鳴き声が聞こえるなぁ)………!!!」
ツバサ「ウキャァ!!ウキキ(うわぁぁ!!なんだこれ)」
ツバサはふと体を見ると手には指は五本指だが手首から体にかけてオレンジ色に近い毛が生えていてお腹の辺りと顔や耳そして手足は薄い肌色の毛が生えている。
ツバサは手で耳や頭を触ると耳は大きく頭には寝癖でも立たないような毛がある。おまけにお尻には火がついていた。
ツバサ『えっなにこれ見た感じヒコザルになってる……まだ夢でも見てるのかな……』
ツバサは頬をつねったが痛いだけだった。
ぐぅ〜〜……
ツバサ『お腹空いたなぁ……あの夢が本当ならここがポケモンの世界なのかな。なら食べ物は木の実か』
森の中を探して見ると早速青くて丸い木の実があった。
ツバサ『……確かこれはオレンの実だ。食べてみよう』
食べて見ると意外と堅く甘くないが不味くもないが美味しいの分類だった。
ツバサ『オレン美味しいなぁ…沢山あるし色々木の実を採っていこう』
ツバサは辺りに生えているいる木の実を集め始めた。
…………
ツバサ『お腹一杯だ……この辺はオレンとモモンが沢山あったなぁ……食べ過ぎた………』(にしてもここどこなんだろう……考えても仕方ないか……適当に歩いてみよう)
ツバサはお腹をさすりながら立ち上がりまた歩き出そうとした。
???『お前!!俺達の縄張りで何してんだ!』
ツバサは声がする方を見るとオニスズメがいた。
オニスズメ『あっ!!俺達の木の実食いやがったな!』
ツバサ『オニスズメが喋ってる………』(しゃべる言葉が分かるし…やっぱりこの姿はポケモン何だなぁ)
オニスズメ『これでも食らえ!!』
オニスズメは翼を羽ばたき風を起こしてきた。
ツバサ『うわっ!!これは風おこしか』
オニスズメ『トドメだ!!』
ツバサ『当たるか!』
オニスズメはツバサに向かって滑空してつつくをするがツバサはその場で避ける。
オニスズメ『ちっ!外したか…ならこれでどうだ!』
つつくを外したがオニスズメは連続でつつくをしてきた。だがツバサは全て避けた。そしてツバサは風おこしで飛んできた太めの枝を手に取った。
ツバサ『それ位の速さなら見切れるよ!風おこしのお返しだ!…メン!』
スパァーン!!
オニスズメ『ギャァ!』
ツバサは乱れ突きを避けながらオニスズメの頭に枝を振り落とすといい音がなった。オニスズメは短く悲鳴を上げ目を回していた。
ツバサ『ふう……いきなり襲って来なくてもいいのに………』(流石ヒコザルだなぁ……あんな速い突きは人間の時には目が追い付いても体が動かなかったな〜多分)
ツバサがこの場を立ち去ろうとしたが辺りから物音が聞こえてきた。
再び戦闘態勢に入ると辺りから大量のオニスズメが現れた。
『見ろ!オニゴロウがやられてるぞ』
『あいつ見たことないポケモンだな』
『オニゴロウ大丈夫か!?』
オニスズメ達が話し合ってる中で一匹のオニスズメがさっきツバサにやられたオニスズメ(オニゴロウ)に近寄って突っついて………揺さぶっている。するとオニゴロウは目を覚ました。
『大丈夫か!?』
オニゴロウ『大丈夫なら倒れてないよ……乱れ突きを全て避けられ頭を木の枝で叩かれたんだ…まだ頭が痛い』
『よくもオニゴロウを!……みんなあいつをやっつけるぞ!!!』
『〜『おおーーー!!!!』〜』
ツバサ『マジでか!!ざっと30匹はいる……厳しいな…こういう場合は……』
オニスズメ達は一斉にツバサに向かってきた。ツバサは木の枝を捨て戦闘態勢に入る。
ツバサ『突っ込んでくるならこれに限るな……はっ!』
ツバサはつつくをしようと近づいてきたオニスズメを少し避けながらオニスズメのお腹にカウンターを決めた。
電光石火をしてくるオニスズメにはその勢いを利用してオニスズメの体をつかみそのまま他のオニスズメに投げつけた。
『あのポケモン強い!!』
『普通の技を使わずに戦うなんて』
ツバサ『これ位ならまだまだ余裕だよ………ぐはぁ!!がはぁ!』
オニスズメ達が怯み間を空けているが突然ツバサは後ろから何かに攻撃され吹き飛ばされ木に激突した。
『こんな奴やっつけて朝飯食うぞ』
『〜『リーダー!!』〜』
ツバサ『いって……なっ!でか!!』
ツバサは衝撃で意識がとびかけたが目を開けて声がする方を見てみるとオニドリルがいた。しかも大きさは普通のより大きめである。
『まだ意識があるのか!俺様のツバメ返しを受けて気絶しないか……まぁ後は任せたぞ。俺様は朝飯を食ってくる』
オニドリルはそう言うとこの場を立ち去った。
『〜『わかりました!!』〜』
『さっきはよくもやりやがったな!お返しだ』
ツバサ『ぐはぁ!!』
オニスズメ達はツバサを囲み乱れ突きをし始めた。ツバサはさっきのオニドリルの攻撃で既に歩くのがやっとな状態になっているため避けれず全て受けている。
ツバサ(はぁ………ポケモンの世界に来て早々やられるのか……僕の人生呆気なかったなぁ)
???「リザード火炎放射じゃ!」
『おうよ!』
『〜『ギャァ!!』〜』
ツバサの意識がなくなりかけた時何処からか声が聞こえ頭部の上を炎が通り過ぎ近くにいたオニスズメ達に当たりオニスズメは黒こげになり倒れている。
???「リザードやり過ぎじゃ!!」
『力加減ミスったな』
???「兎に角…やられているポケモン達を研究所に運んでおくれ」
『おう!』
リザードは老人に一声かけてツバサと黒こげになっているオニスズメを背負い老人と一緒に来た方向に帰っていった。