最初の夢
もう完全に脳味噌はオーバーヒートした。なんだよあれ、一体。
いきなり来た手紙が“イタズラ”になり、で、あったはずの事がハードボイルドに。さらには緊急救急24時になり、止めに超常現象が起きてライフポイントがゼロになり、とっぴんぱらりのぷう。
現実か?本当に今、現実か?あんなの反則だろ。ポケットモンスターって。
“モンスター”なのは理解出来る。でもそれがこの世で起きている事が許せない。
あれは二次元の世界で成り立っているもので、三次元でやられたらひとたまりもない。だって、物理の法則、完全無視だろ。イカレてる。それを受け入れろと?
じゃあどうしろと。考える事をやめろってか?それも一理ある。かもしれないけどよ、そもそも・・・
本当に人間が触れていいってものなのか?あんなの。
もう、夢であってくれ、今までのこと。今の心の叫びだ。
だけど、現実に起こってしまった事は変えられねーんだよな。苦しいんだか、悔しいんだか。
もう愚痴るのはやめよう、もうすぐ朝じゃねーのか。
現実に向き合う。とにかく今、精一杯出来る事はこれだけだ。
今までの日常はもう帰ってこないと悟った恵は、ゆっくりと瞳を開けた。