02 to date?
で、次の日。
「おーおー来たねーヨウガくぅぅぅん」
「来ましたよー」
俺は残りの片づけを手伝いに来たのだが。
「今日は比較的楽なものばっかりだしすぐ終わるので
残った時間はー....残った時間はー...」
「残った時間は?」
「秘密です!終わった後で!」
「なんじゃいそのじらしは」
とりあえず引っ越し作業は午前9時時点で八割は終わっている。
ちなみにレイアは毎朝早く出ていく俺を見て
「浮気?」と涙目で言ってくるのだからこわい。いや、
結婚なんて考えてもないしましてや付き合ったこともないはず。
まぁこの件は流しそうめんにかけておくとして...
特に目立つ出来事もなかった(あったとしても箪笥の角に小指をぶつけただけ)
なのでここらへんはカット。
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↑ラーメンのアレ
「ふぅー....お疲れ様でしたー...」
「やっとおわったなー...」
現在正午。丁度腹の虫が鳴るころだ。
「ちょうど十二時ですし、おひるでもどうですか?」
「お昼...え、ごちそうになってもいいんですか?」
「かまいませんよー!それにデートもかねて」
「あぁ、デートね...ファッ?!」
デート?!今俺の中では二つの感情が渦巻いている。
一つ、俺は一応レイアのことは好きと言えば好き。さっきも言ったように付き合ったりはしていないが。そこらへんは幼馴染ということで...ほらあれだ、何事にも揺るぐことのあんまりない親友としての絆的な?平たく言えばアリサさんとはデートすることは断るべきだと俺の心の半分はそう訴えている。
で二つ目。先ほどのこととは全くの逆。アリサさんはいくら変態でもものすごく
綺麗で人当たりのいい人だ。こんないい人とデートするなんておそらく
そんな機会かほとんどないだろう。てなわけでまぁ初デートっちゃあ初だけど
ここはあえてやってみてしまおうともう半分は訴えている。
.....どっち?
「いいですよねぇ?ヨウガくん」ほっぺすりすり
「くぁwせdrftgyふじこlp」
高確率麻痺効果付与のほっぺすりすりにはかなわなかった。でも
後者の心のいうことも悪くないかな...?
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「うふふ♪心躍るとはまさにこのことですね♪」
「は、はぁ...」
俺はマクド(マクタードーナツ。決してピエロのいる某有名フードチェーン店ではない)
へ成り行きで来てしまった。成り行きと言っても他に行くとこなんてなかったし
じゃあもうここでいいかなんてノリであった。
「フヒヒ...さっさとケーキ食べちゃいましょう...私の
暗黒空間がうなってますじぇー」
「それ別の
暗黒空間も加わってませんかね」
アリサさんは多分俺があった中でも指折りのくいしんぼさんだと思う。だって、
普通お昼にケーキを....っほらあんな風に全種類食ってったりはしないはず...ファッ
「ぜ、全部食うつもりかよ...」
「え?だってどっかの潜入蛇もこういってたじゃないですか...『食えるときに食え』
って」
「別の偉人は『食べ過ぎはよくない』って言ってますがね」
「俗にいうコラテラルダメージですよ」
「なんでもコラテのせいにするとろくなことがありませんよ」
「えへへ...じゃ早速いただきまあす」
お昼から甘いものはあまり食いたくはないがICHIGOは別だ。
俺も自分の食欲が許すうちに食べちまおう....ってんん?!
...いやまさかな。あいつがあそこにいるわけがない。断じて。
俺は突然の出来事に動揺を隠せなかった。そんな俺を見てアリサさんは
どうしたのですか?と尋ねてくる。見るとほぼ全部食べ終わっていた。
今気づかれるわけにはいかない。....何故なら...
「マクドうめぇ」
「ったく本当にやる気があるのか?レグ」
「やる気やる気っつったってでねーもんはしょうがねえだろ?
それにちゃっかりお前もお茶してんじゃねぇかよラルゴぉ」
「お前がここに来るからだ。ただ待ってるのも暇だろう」
何でいるんだこの野郎。お前ら指名手配されてんじゃねぇのか。
そ、そんなことはいいんだ。バレてくれるな。
「ん?あちらの方はッ知り合いか何かっですか?」
「え?ええ?いやいやいや知り合いじゃなくて」
まってアリサさん。今話しかけないで。ばれちゃう。
しかしそんな心の声も虚しく...
「およ?ラルゴ、あそこにいるのは...」
「大体なぁ、お前は寄り道が...(ガミガミ)」
あ、こっち見た。いや確実に見られた。
とっさに顔をメニューで隠す。
「なんですの?あってはいけない何かに合っちゃったんですか?」
「大体あってます」汗ダラダラ
うっわ、あっちもこっちの顔を見ようとする。
「あ、隠しやがった...おいおいラルゴ、説教はいいからまずあれ見ようぜ」
「いいか、これはしっかりとしたクライアントがいる...(ガモガミ」
やwwwめwwwろwwwこっちwwwwみんあwww
「あーこれとかいいですねー...頼んでみますか!」
「え?あ、ああ!そ、そうですねぁ」
やめて。こっちこようとしてる。今無防備だから!
「いやいや、顔隠してるけど絶対あそこであったあいつだって」
「だからな、お前にもそろそろ一部隊の長としてだなぁ...(ペチャクチャ」
今はなんとかあのぶきっちょなルカリオのおしゃべりのおかげでばれずにいるが....
見つかるのも(というかすでに見つかっている)時間の問題だろう。
そう思った矢先、予想だにしない出来事が起こってしまった。
「ったく後ろ後ろって何が...ん?」
「!!!!(い、今?!)」
ぶきっちょことラルゴがこっちをはっきり見てしまった。
先程と同じくメヌーで顔を隠したが彼の場合は波動でなんと透視さえもが
できてしまうらしい。とすると俺氏、絶対絶命....?
「....ショウヤさんか?いや、だとしてもなんでここに...」
((いやいやいやいや!!))
レグはいやいや何故それで間違うのかという意味合いで思う。
ヨウガは何故か助かったがこの前会ったことを忘れてしまったのかという意味合いで思う。
パフェ食べてるアリサさんは完全に蚊帳の外であるがそれはどうでもいい。
「だっかっらぁ!こないだ俺達と戦った....」
「こないだ?....あー今なんか引っ掛かった」
「!!!」
ヤヴァイんじゃないか?!
「...あれだ。ヨウガ...だっけか」
「そーそーそーそー!それだよそれぇ!!」
「うわやっべ」
思わず素でいってしまった。
「え?どうかしました?」
「あ、いや...ッ!!」
この間俺達はこいつらと戦った。その時でもクッソ早いのは熟知していたが...
まさかこんなに早いとは。
気づけばいつの間にか俺らの横にいた。
「やぁやぁヨウガくん」
「うっわ!!」
「あらお知り合い?」
「ん?あぁ、ヨウガとはいろいろあってですね..ちょっとお借りしても宜しい?」
俺を連れてって絶対コロスキですわこのお方。
...逃げようったってなんか固いものが背中に当たってるし、
ラルゴがなにやら手をアリサに向けている。恐らく動けば命はないということか?
知らず知らずのうちにアリサさんと俺は人質になってたらしい。
...そしてそのアリサさんが食べ物で塞がってた口を開いた。
「えぇ、構いません...」
「あ、じゃぁこれで..」
「...ですがそれは私がヨウガくんと無関係だったらの話です」
「...お?」
「あいにく今は私の初めてのデートなんです。そう簡単にぶち壊されてたまるもんですか」
そもそもデートなんていってないしとか思ったがここは何故か頭のよいアリサさんに
事を任せておこう。そういえば関係無いがアリサさんは俺より一応年は上らしい。
「あぁ〜....わかる。でもねぇ、ちょっとだけなんですよ、ちょーっと借りるだけっす」
「じゃあ私と勝負しません?」
っしょ、勝負?!無理無理!!
って俺は目で訴えた。がこっちを見る気配はない。
「勝負....ですか」ニヤ
「そうですが?何かおかしいことでも?」
「あぁいやいや...いいでしょう、じゃあ!!」
瞬間背筋に悪寒が走った。何て言うか目に見えない気合いっぽいものを
受けた感じだった。しかしそこで...
ゴソッ「....ポーカーなんてどうです?」
「....はぁ?しょ、勝負ってそういう?」
「私は女子ですよ?もしかして、血で血を洗うバトルをするとでも?」
「んまー..考えれば無理な話っすな...ま、勝負は勝負なんでいいでしょう」
とりあえずここで暴れるなんてことはないらしい。ここで...
「それは俺が受けてたとう」ヌッ
「お?ラルゴぉ?」
「あらあらまたお知り合いでしょうか?」
「...そんなもんです、さっさとしちゃいましょう」
「ちょ、おいおい、俺がやるんだってば」
「お前がやると必ず負けるし勝ってもろくなことがない」
「...ぐう正論」
どうやらラルゴが受けてたつらしい。
今度は俺が蚊帳のそとにされているが...
「とりあえず不正なんてないということを証明したいんで
切るのはあなたがお願いします、レグさん...でした?」
「おkおk」
アリサはレグにカードを渡した。レグは何食わぬ顔でカードを切り始めた。
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「っほいっと切り終わったから渡すぞー」
「...ルールはコールが一回きりなことと、カード変え以外は普通のものと同じです」
「ん」
「おっけーですか?」
「ん」
確認の意味でそう言い渡す。次にお互いが懸けるものを言い合うはずだ。
「私が懸けるものはヨウガくんの貞操...もといデートぶち壊し権利、でしたね」
「ちょ...」
「ん」
いつの間にか俺の貞操までもが危機にさらされていた。
そして...
「あなたがかけるものは....そうですねぇ」
「....」
「....私、ある組織を追ってるんです」
瞬間、ラルゴとレグの顔がひきつった。組織...といえどもいろいろあるが。
レグ、ラルゴが反応したと言うことは一緒に行動してたあの意味不明なリーフィアとかがSENDしてた元か?
それに当てはまったということは(というか元々こいつらがリーフィアと行動してた時点で仲間の可能性大)彼らもお仲間?
それならば顔がひきつったのもわけないかも。
「知らなければいいんですが...こういえばわかりますかね?...全面核戦争回避、とか」
「「!!!」」
「へへ...ドンピシャ」
ドンピシャ...ということはつまりそういうことか。
「それの場所を教えていただけませんかね?」
「へぇ...別に構わないが..仮に知ってたとして、俺だったら知られた後で消しにいきますね。」
「構わないです。私すごくつよい方の家にかくまってもらいますから」
「肝の座ったヤツだな...」
「じゃ、これ以上長くしゃべくってもアレなのでさっさとやりますかぁ!」
今、俺の貞操と彼らの秘密を懸けた戦いが始まった...!