22 男同士の殴りあい 後編
ぜんかいのあらすじ
豆知識:
超究極生命体(愛称)「G」の本当の名前はゴキブリ・・ではなく、
「ゴキカブリ」である。
「この話に関係ねぇじゃねえか!」←ヨウガ
「なるほどなるほど・・・」←リラ
「?!」
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「くそ・・・厄介だな・・」
「逃れる術は無い」 ビュン!!
ユウは速さには自信がある。それ故攻撃も連続攻撃系が多い・・
しかし一発一発の決定打に欠けており、とどめも指し辛い。
ラルゴは短い攻防戦のなかでここまで分析した、あるいは分かっていたかのように動いていく。
「・・・」ヒュッ!ヒュッ!
「うっ、わっ!」スカッ スカッ
本人こそうまく避けているが、当たったら即大ダメージ。
プレッシャーもあってなのか、動きづらい。
「(これでとどめでもさされたら・・)」
まさにそう思った瞬間だった。
「『はっけい』」ドォッ!
「うわァっ!!」 バシュウ!
大きく吹っ飛ばされた。・・・かに思えた。
「ふふ・・・やっと来たか・・その攻撃、待ちわびていたぜ・・・」
「まだやるか・・・・ぐッ?!」
彼、ラルゴ自身も訳がわからなかった。なぜなら、自分の体が・・
・・大きく吹っ飛んでたのだから。
「『フレイムショック』!」
「カウンター・・か・・?!」 ドォン!!
ラルゴの体は岩に激突した。何故ここまで吹っ飛んだのかと言うと・・
「俺の攻撃は一発の威力がない・・だから、逆に一発の威力が大きい
お前にその威力をつくってもらったのさ・・あ、言い忘れた。
波導エネルギーは全て炎エネルギーに変えさせてもらったぞ?
だから痛く感じるのさ。・・・鋼タイプには、な。」
砂煙はまだ晴れない。ラルゴは果たして倒れたのか・・・?
「・・・」
「・・やっと倒れたか、バケモノ。」
ワアアアアアアアアアア!!!
終わった。そう思いユウは高々と腕を
「誰がバケモノだ」
「な?!」
「あれは『身代わり』だ。初歩的な技も全く捨てがたいものだな・・・。」
そういい放つラルゴの手からは波導がたまっていた。気づいた頃にはもうたまりきっていた。
「し、『神速・・」
フウロクセンリュウハ
「『風禄旋龍波』!!」ギュオオオオン!!!
ユウの意識はそこでブラックアウトした。
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「なんだなんだ?!」
「さては・・・やっぱりな、ラルゴ・・」
「おい、ヨウガ!諦めたらどうだ?!」
「はぁ?!なにいってんだてめえ?!」
「たった今ユウっつうやつがラルゴにやられた!!もう勝ち目はない!!」
「く・・・だったら、」
「??」
「お前を倒してアイツを倒しに行く!」
「まだやる気か」
「『炎竜パンチ』!」
「『閃』!」
ドカアアアアン!
「まだだ!!『炎龍昇拳』!」
「『龍極一閃』!!」
バカアアアアアン!!
「・・・しぶといな・・」
「・・・おたがいだろーがよぉ・・」
いまヨウガたちが戦っている場所は平野である。従って障害物となるところは無い。
どうやって決めるか。それを早く思い付いた方がこの勝負を制するだろう。
しかし・・
「こうなったら・・・」
「かくなる上は・・・」
「「ブン殴る!!(ぶった斬る!!)」」
「「うおおおおおおおおお!!」」
彼らの脳に策略という文字はない。なので正面衝突。この四文字しか
思い浮かばなかった。だがヨウガの脳内ではまたしても『ガルザの独り言 (前話参照) 』が浮かんできた。
〜お前の親父さんと同じように炎の拳で龍を具現化できたりして・・〜
(ふふっ・・度々ありがとうよ、ガルザさん・・)
「喰らえ!!!」
エンリュウバクレンゲキ
『 炎龍爆連撃 』!!!
「・・・きた」
バグワアアアアン!!!
ヨウガの拳からは一匹の大きな龍が放たれていた。それはレグの体を
包み込んで・・・
「ぐわあああああっ!!!」
焼き付くした。
「・・・終わった・・・・?・・!・・」
ケホッ「ヘッ・・」
ライウンゴウロクジン
・・『 雷雲豪禄刄 』
バリバリバリバリババリバリッシュ!!
「がハああぁあぁあぁあぁっ?!」ビリビリ・・バチチッ・・
・・・ドサッ
ムク「電気が伝わりやすい水をかけておいてよかった・・ハハッ、でも・・」
まいったなぁ・・・
ドサッ!!
相討ちだった。見事に技が決まったヨウガだが相手の先を読む戦法で百万ボルトは下らない電撃が流れ、逆にやられてしまった。レグもこれほどのダメージだとは思わなかったのだろう。
一瞬起き上がったがまたぶっ倒れてしまった。しかしこのあと・・
「ラ、ル、ゴぉ・・・!!」
ヨウガが起き上がった。
「・・・ん・・(傷だらけじゃないか・・)」
「おら、あああああ・・」ヨロヨロ
不屈の闘志とはまさにこの事なのか。最後の力を振り絞って立ち上がり、
ラルゴにむかっていった。
「ほう・・・」
「くら、えっ・・!」
バスッ「ガふっ・・」ガクリ
「無意味な争いはしたくない。それにお前にしちゃあよく頑張ったじゃないか・・」
ラルゴはみぞおちをヨウガに食らわせて、耳元でそう呟いた。
それからほどなくしてヨウガの意識もブラックアウトしたとかしなかったとか・・?